第36話

西畑の過去
7,757
2019/06/16 07:04
西畑side








俺は昔から、女に興味がなかった
けどある日、父から


「女に関心をもて」


って言われて。
告白してきたやつと付き合ってみた
その女が、









古賀 甘奈









正直言って、付き合うってどんなことするんか、知らんかったし、どうかしたいってゆうのも、なかったから。
付き合って、何事もなく過ごしてた。
なんか、一緒にご飯食べてみたり。
移動教室一緒にしたり、そんな感じのん

古賀って、結構ぶりっ子気質やから、あんま関わりたくなかった。正直、好きでもなく付き合ってたから、やっぱり関心っていうか、興味ももてへんかった。


ある日、古賀が聞いてきてん。


「西畑くんって、甘奈のこと好き?」


って、でも、好きじゃなかったから


『いや?』


って言ってん、やったら


「なんで?なんで好きじゃないん?」


って、聞かれたから。


『好きじゃないことに、理由なんか要らんやろ』


って、言ったら、走って屋上出ていった
こん時の俺、最低やったと思う。


でも、そっからが
悪夢の始まりやった。





次の日学校行ったら、黒板にでっかい字で





西畑大吾は女たらし




って書いてた。
そりゃ、教室入った時のみんなの目は冷めてたよな。
でも、それで良かった。犯人も大体分かってたし
うるさい取り巻きみたいなんがおらんなるって思ったから。

けど、ちゃうかった。








もう、普通にいじめ。



まず、王道の殴り蹴り
落書き、水かけ、カッターで切られたりもした。けど、全然苦痛じゃなかった。だって、
別に友達とか、興味なかったし、いらんかった。訳の分からん、信頼を得るより、1人でずっと生きてく方がいいと思ってたから。




それで、そのまま、高校にあがった
そん時は、もうジャニーズ入ってたから、
仲間もおった。でも、初めて高校行った時に
また、悪夢が蘇った。


あいつが、あの出来事の犯人がそこにおった。あの時の知り合いに話を聞くと、
わざわざ、俺の人間関係壊すために、この高校に入学したらしい。
あの時は、友達とか仲間とかくだらへんって、思ってたけど、そん時は、むっちゃ大事やった
だから、言ってん、なにきんのみんなに
あの時の事、全部。
自分の最低やった事、されてた事。
みんなは、真剣に聞いてくれた。
信じてたから。





案の定みんなフリーズしてた。





『最低やんな』





「うん、最低やな」


最初にジーコが口を開いた
「ほんまな」
「大ちゃん……」
「クソ野郎やな」
紫耀
流星

と次々に言っていく

あぁ、また離れていくんやな……




















「でも、それは昔の大吾やろ?」
柊真が言った
「そうや、俺らは昔の大吾は知らんけど。今の大吾やったら知ってる」
ジーコも
廉と紫耀と流星も
「大吾が、悪いことしたって、心から今思ってんねやったら」
「誰も、大吾を責めたりせん」
「みんな、大ちゃんの味方やで」


締めの柊真の言葉はやばかったわ



「みんな、大吾が優しいこと知ってるから。」








もう、涙が止まらんかった……

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