あなたのお母さんは私が中学1年生の時、弟を産んだ時に亡くなった。
それからお父さんはお酒に溺れて仕事もろくにせず、あなたたち兄弟に暴力を振るうようになった。
まだ1歳にもなっていない弟が暴力を振るわれてしまうと、どうなるか分からない。
だからあなたは弟を庇い続けてきた。
中学生だったけどバイトをして、格安のボロアパートで弟と2人で家出をして暮らしている。
そのせいか、治ったはずの持病が再発。
病院に行く余裕なんてない。
お父さん方のおばあちゃんが高校には行けと言うので必死に勉強をして、編入試験に受かった。
弟はなんとか見つけた保育園に預けている。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!