キーンコーンカーンコーン
チャイムがなって、授業が終わった。
私の体調は最悪
クラクラしてきて、立つことも辛い
そんな私を見て、紫耀は支えながら起立をした。
教室を出ようとした時、クラスの人達に止められた。
雪にされる質問の数々
いくら紫耀が止めても全く聞かないクラスメイトたち
ガクッ
足の力が抜けて、崩れそうになるのを紫耀が支えた。
意識が朦朧としてくる。
紫耀は私をおぶって学校を出た。
拓斗を迎えに行かなきゃいけない
紫耀は私の言った保育園に連れていってくれた。
保育園の前のベンチに座っていた私は体を無理やり起こして拓斗の手を引いて歩き出した。
どうしても、家を知られるわけにはいかない
大きな声を出したせいでふらついたけど、大丈夫
ただ事ではないと悟った紫耀は苦虫を噛み潰したような顔をして
と言った。
おぼつかない足取りで家へ帰った雪の姿が見えなくなるまで、紫耀は見送った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。