ペラペラと倍になって帰ってきた札を数える。
心なしか諭吉が微笑んでいる気がしてきた。
ワラワラと集まりだしたクズから諭吉をかばいつつ机に置いておいた新聞をクズ2人に向かって投げる。
てかウマ娘ってだいたい胸デカイよな!と付け加える五条を無視して家入は夏油にうなづいた。
そんなこんなで次の休みはさしす組で競馬場へ行くことになった。春に行われるGIレース春の天皇賞、黄金色の覇者と呼ばれる最強のウマ娘の他にも実力のある名ウマ娘も数多く出走するレース…果たして四冠達成なるのだろうか…。
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人混みをかき分けて前の方へ陣どる。
レースが始まるまでまだ時間はあるというのにごった返す人混みに3人は既に疲れ始めていた。
つらつらとウマ娘達の紹介が入る。
メジロマックイーンその名前に家入が反応する。
メジロマックイーンの脚質は先行、オルターライデンは差し・追込…勝ちは十分にあるはずだ。
そして急に会場が歓声に包まれた。
湧き上がる歓声、新聞ではわからなかったが陽の光に反射してキラキラと光る黄金色の腰まで伸びた髪に目が釘付けになる。皇帝を模した服に身を包んだ彼女はほかのウマ娘とは何か違う気がした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!