スマイルが戻って3日経った日の朝、特に推理には進展もなく、この生活にも少し慣れてきたところだった。NakamuとBroooockは少し成長し、だいたい5、6歳くらいの見た目になっていた。
いつものようにきりやんは朝早く起き、朝食を作り、みんなを起こし、朝食を食べ、そしてスマイルが戻ったことによって人手が増えたため、仕事に行くようになった。
〈きりやん視点〉
会社
会社に着き、挨拶をすると、爽やかな年上の男性、会社の上司が挨拶を返してくれる。
上司や同僚達には「友達が病気だ」と伝えている。流石に小さくなった、なんて言っても信じてはくれないだろうし、遠回しに伝えているが、上司がめっちゃ心配してくれて…なんか罪悪感がすごい!!!
上司がめちゃ優しいんだよな…この会社入ってよかったわ…
よし、溜まってるやつ終わらすぞ…
〈not視点〉
家
きんときに言われ、未だ起きてなかったBroooockをNakamuが起しに行く。
耳元で叫ばれながら体を揺さぶられ、流石のBroooockも起きる。
Nakamuがまだ少し眠そうなBroooockの手を引いてリビングに向かおうとしていた。
が、
NakamuがBroooockの手に力が篭っていることに気づく。
Nakamuが後ろを振り返ると、Broooockが少し苦しそうな顔をして座り込む。
廊下の真ん中にうずくまって、今にも泣きそうな苦しそうな声で答える。
どうすればいいのか分からず、とりあえず2人を呼ぶと、すぐに飛んできてくれた。
目の前で倒れているBroooockを見て、2人もパニックに陥ってしまう。
6人の中で医療に通じているのはきりやんとシャークんだけで、きりやんは仕事に行っており、シャークんは話せる状態でもない。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!