第34話

再び起こるカツアゲ 「彩奈編」
52
2019/09/16 06:42
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
今日も、1人で帰るしかないな
僕は、さくが入院してる間
1人で、過ごす時間がとても増えた・・・

気がつくと、いつもさくのことを
考えている・・・

今日、お見舞いに行こうかな・・・
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
植木鉢は、ダメって聞いたことが
あるような・・・
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
でも、花なら、やっぱりなんでも
いいか?
そんなことを言っていると、僕の
目の前に、この前さくを、襲った

不良たちが、現れた・・・
男子生徒
男子生徒
よう?今日は、君1人なの?
不良の1人が、僕に声をかけてきた
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
怖い、怖い・・・・
男子生徒
男子生徒
当たり前だよな?彼氏は、俺たちが
殴りとばしちゃったもんな?ヒヒヒ
このまま、ここにいたら、
やられる・・・
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
くっ!
僕は、不良たちと反対方向に
全速力で走った。

ここは、アイツらが見えなくなるまで
逃げるしかない
男子生徒
男子生徒
あれ〜?どこ行っちゃうの?
まさか、俺たちから逃げれるなんて、
思ってねえよな?
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
何!?
かなり走ったはずなのに、もう
すぐ後ろには、不良たちが
ついてきている・・・・

逃げなきゃ、はやく
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
あっ!!
僕の前に、緑色のフェンスが、
現れた・・・うそだろ

コレじゃあ、逃げられない
どうしよう
男子生徒
男子生徒
さあ、おとなしくしなよ?
さもないと、君のかわいいお顔が
傷だらけになるぜ?
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
来るな!!
フェンスを、ガシガシ引っ張るが
ビクともしない・・・

このまま、こいつらに
ボコボコにされて・・・誰か、助けて
高月 はじめ
高月 はじめ
だから、言ったろ?
高月 はじめ
高月 はじめ
次、助けに来るのは、俺の方
だって
男子生徒
男子生徒
なっ!!なんだテメェ
高月 はじめ
高月 はじめ
べつに、お前らは、知らなくて
いいんだよ
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
はじめ?
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
何で、ここに?
高月 はじめ
高月 はじめ
話は、後だ、彩奈・・・
男子生徒
男子生徒
お前も、この女の彼氏か!?
不良たちが、ギリリと、にらみながら
はじめを、グルリと囲む。
高月 はじめ
高月 はじめ
彼氏じゃない、友達だ
男子生徒
男子生徒
格好つけてんじゃねえぞ!
タコやろう!!
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
はじめ!避けろ
3人がかりで、はじめを殴りに
かかる、不良達・・・
高月 はじめ
高月 はじめ
動きが、遅えんだよ
男子生徒
男子生徒
なにっ!?
3人の攻撃を、軽くかわすと
はじめは、くるりと回り、ひざ蹴りを
お見舞いした・・・
男子生徒
男子生徒
ゴアッ
男子生徒
男子生徒
フゴアッ
男子生徒
男子生徒
グェ
3人は、ドサドサと転がりながら
倒れた・・・
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
すっ・・・すごい
高月 はじめ
高月 はじめ
まだまだ
はじめは、肩をまわし、指を
ならすと、まだまだたりないと

いう感じで、不良達を殴りにかかった。
高月 はじめ
高月 はじめ
消えな
高月 はじめ
高月 はじめ
バカども
男子生徒
男子生徒
グハッ
男子生徒
男子生徒
やめて・・・
男子生徒
男子生徒
いっ・・・痛えよ!!
高月 はじめ
高月 はじめ
この程度で、騒いでんじゃねえ
はじめの、制服に、不良達の
返り血がつくが、まだまだやめる気が
ないようだった・・・
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
やめろ!!気絶してるだろう
僕は、はじめを力一杯
押さえつける
高月 はじめ
高月 はじめ
すきあり!
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
おわっ!!
はじめに、抱きつかれ、転倒した。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
重いから、はやくどいてくれよ・・・
高月 はじめ
高月 はじめ
その前に、俺に言うことないの?
はじめが、僕の目をじっと、見る
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
うっ!
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
はじめ!本当にありがとう
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
はじめが、来てくれなかったら
僕、アイツらにボコボコにされてた
かも・・・
高月 はじめ
高月 はじめ
そんなこと、させねえし
はじめが、ゆっくり離れていく・・・
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
はじめ、来てくれて、本当に
ありがとう・・・すごく怖かったから
高月 はじめ
高月 はじめ
・・・
はじめは、無言のまま
僕を見ている。
高月 はじめ
高月 はじめ
お前のこと、守れのは
俺みたいに強い奴なんじゃねえの?
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
・・・
高月 はじめ
高月 はじめ
あいつは、さくは、お前が
怖い目にあっても、病院にいるだけ
だしな
高月 はじめ
高月 はじめ
おまけに、彼女1人守れないくらい
弱い奴だしな
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
それでも・・・
僕が、口を開こうとした時
はじめが、先に
高月 はじめ
高月 はじめ
お前は、あいつ(さく)が、いいって
言うんだろうな
と、言った。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
はじめ・・・
高月 はじめ
高月 はじめ
わかってるよ、そんなこと
わかってるんだ。
高月 はじめ
高月 はじめ
この間、あいつら(不良3人)が、
ここら辺を、歩いてる所見て、もしかし
たらって、見に来ただけだしな・・・
僕は、はじめの前に行き
握手をする。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
いつも、僕を助けてくれたのは
はじめだよ?
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
でも、さくは、僕にとって
特別なんだ。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
弱くても、僕を泣かしても
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
さくだけなんだ!僕を苦しめるのも
胸がドキドキするのも
高月 はじめ
高月 はじめ
ハハハ、やっぱりお前
変な奴・・・
高月 はじめ
高月 はじめ
家まで、送ってやっるから
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
・・・うん
僕は、帰り道、はじめといろいろな
話をした。

中学生の時の話や、子供の時の話。

時間は、あっという間に過ぎて
家の前についた・・・
高月 はじめ
高月 はじめ
じゃあな
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
はじめ!!
高月 はじめ
高月 はじめ
ん?
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
僕のこと、好きになってくれて
ありがとう
高月 はじめ
高月 はじめ
フフ、ああ
はじめは、笑いながら
僕に背を向けた。
笑っているはずなのに、その背中は
とても悲しそうだった・・・
はじめが、僕を好きでいてくれた
こと、忘れないよ・・・

僕は、そう心に誓って、家の中に
入った。

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