第30話

過ぎ去った嵐 「彩奈編」
49
2019/09/16 03:14
僕たちの家が、停電して、
嵐がしずまり、次の朝になった・・・
さくは、僕の隣で寝ていたはずなのに、
いつのまにか1階のソファーで、
寝ていた。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
おはよう
蒼井 さく
蒼井 さく
ん、ん?
蒼井 さく
蒼井 さく
おはよう
雨は、すっかり落ち着き、電気も
水も元どおりになっていた・・・

さくと、午前中は、一緒に過ごし
その後、お母さんが迎えに来てくれた。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
あの、昨日は本当にありがとう
蒼井 さく
蒼井 さく
どういたしまして
彩奈のお母さん
彩奈のお母さん
さく君、本当にありがとう!
彩奈さなの面倒見ててくれて
蒼井 さく
蒼井 さく
いえ、俺も楽しかったですし
彩奈のお母さん
彩奈のお母さん
うふふ、じゃあまた後で
お菓子でも持ってくるわ
僕は、家に帰った後、さくと
過ごした土日を、思い出しながら
クスクスと、笑った。

赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
あ〜楽しかった
そして、次の日になった・・・
キーンコーンカーンコーン
須田 りか
須田 りか
彩奈さなりーん!元気してた?
りかりかが、わーっと、駆け寄って
きた。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
僕は、大丈夫だ、それにしても
停電するなんて、ほんと大変だったよ
高月 はじめ
高月 はじめ
彩奈は、暗闇でも元気に過ごしてたん
だろ?
後ろから、はじめがヒョイっと
現れた。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
暗闇で、平気なわけないだろ!!
怖かったんだぞ
須田 りか
須田 りか
そ、そうよね!
高月 はじめ
高月 はじめ
どうせ、泣きついて彼氏の家にでも
押しかけたんだろ?
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
なっ!
須田 りか
須田 りか
えっ、そうなの?
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
・・・だって、怖かったし
僕は、ゴニョゴニョと口をすぼめる
高月 はじめ
高月 はじめ
本当に行ったのか?
はじめが、ビックリしたような
顔になった。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
はじめが、自分で言ったんだろ?
何驚いてるんだよ
須田 りか
須田 りか
もー!彩奈りんやるじゃない♫
りかりかが、ひじで僕をグリグリ
してくる。
高月 はじめ
高月 はじめ
お前らなんか、はやく別れちまえ
はじめが、フンと怒ったように
顔をしかめ、その後は、

スタスタとどこかに行ってしまった。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
僕、はじめに何かしたかな・・・
須田 りか
須田 りか
知らないわよ、あんな奴の考えてる
ことなんて・・・
須田 りか
須田 りか
それより、最近、うちの生徒が
他校の生徒にカツアゲされてるって
噂を聞いたの
須田 りか
須田 りか
彩奈りんも、帰るときは
十分注意してね?
りかりかが、心配そうな顔を
する。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
うん、わかった
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
りかりかも、気をつけてね
うちの生徒が、カツアゲされている
なんて、ひどいことをするものだ
僕は、ギュッと拳を握って、
教室に戻った。

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