ズキッ・・・
頭が痛む・・・
頭を抑えながら、あたりを
見回す・・・
体は、包帯でぐるぐる巻きに
なっていた。
目が、少しかすむ・・・
ベッドの横に、彩奈が、
うずくまっていた。
声をかけても、返事がない
時計を見ると、7時を過ぎていた。
病院に運ばれて来た俺の横に、
ずっといてくれたと思うと、
感謝でいっぱいになった。
夜になった景色を、窓から眺めがら
ため息をつく。
ああいう時、俺に力があったら、彩奈
を守れるのに・・・
かっこ悪いな
その後、再び俺は眠りについた。
退院するまで、彩奈と学校行けない
のは、ちょっと辛いな・・・
はやく、治さないと・・・
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!