第35話

退院 「さく編」最終話
46
2019/09/16 06:58
俺は、2週間後・・・
退院することが、できた。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
お帰り、さく
蒼井 さく
蒼井 さく
ただいま、彩奈さな
家の、前に着き、最初に出迎えて
くれたのは、彩奈だった。
蒼井 夏樹
蒼井 夏樹
兄ちゃん!退院おめでとう!!
蒼井 さく
蒼井 さく
サンキュー、夏樹
さくのお母さん
さくのお母さん
それでも、完全によくなる
までは、激しい運動は、ダメよ?
蒼井 さく
蒼井 さく
わかってるって
俺は、家族に荷物を、預け
久しぶりに外に出たから、
彩奈と散歩することにした。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
さく、体はもう大丈夫なのか?
蒼井 さく
蒼井 さく
ああ、ほら、この通り
俺は、腕をグイッとあげて
見せた。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
よかった・・・
今日は、晴れていて、風があり
とても気持ちが良かった。

公園まで来ると、ブランコに
乗りながら、いろいろしゃべった。
蒼井 さく
蒼井 さく
そっか・・・高月の奴、いや
はじめが、お前を助けてくれたんだな
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
はじめは、すごい奴だよ。
僕でも勝てない、不良達を
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
簡単に、倒しちゃうんだから
俺は、彩奈の頭をポンと、なでる
蒼井 さく
蒼井 さく
後で、俺からもお礼言わなくちゃな。
彩奈を守ってくれて、ありがとうって
風が、そよそよと吹いた。
蒼井 さく
蒼井 さく
お前は、俺が彼氏で後悔してる?
蒼井 さく
蒼井 さく
本当は、はじめの方が、頼りになる
んじゃないか?
俺は、彩奈に、問いかける
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
さくが、彼氏で後悔したことなんて、
1度もないよ。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
多分、これからもずっと、それは、
変わらないけど
蒼井 さく
蒼井 さく
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
たしかに、はじめは、頼りになるし
強いし、よく回りを見てる奴だよ
蒼井 さく
蒼井 さく
そっか・・・
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
でも、僕が好きなのは、さくだよ
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
頼りなくても、強くなくても、
さくが、いい
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
さくだけが、いいんだ
蒼井 さく
蒼井 さく
蒼井 さく
蒼井 さく
なんだよそれ・・・
けなしてるのか、褒めてんのか
俺は、少し安心した。
じっさい、俺は、平凡なんだよ。
特別かっこいいわけでも、特技が
あるわけでも、頭がいいわけでもない。


でも、そんな俺でもできることは、
あると思うんだ。
蒼井 さく
蒼井 さく
俺の片思いから、始まった
恋が、今じゃ彩奈にも伝わってるって
不思議だな
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
なんだよ?急に
蒼井 さく
蒼井 さく
俺は、彩奈と結婚したい
蒼井 さく
蒼井 さく
高校終わっても、働いても、歳とっても
彩奈とだけは、ずっと一緒にいたいんだ
彩奈は、ワタワタと、手を振り回しながら
顔を赤くしている。
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
何んだ!?今、僕にプロポーズしてる
のか!?
蒼井 さく
蒼井 さく
そう、なるな
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
えっ!僕たち、結婚するのか!?
蒼井 さく
蒼井 さく
今は、無理だけど、いつか絶対
お前に白いドレス着せたいから、
その予約
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
!!!
蒼井 さく
蒼井 さく
返事は?
ニイっと、笑う俺
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
きっ、着てやらなくもないぞ?
そ、その白いドレス・・・
蒼井 さく
蒼井 さく
決まりだな
照れている彩奈を、ギュウッと俺は
抱きしめる。
蒼井 さく
蒼井 さく
俺は、うるさいぞ?
蒼井 さく
蒼井 さく
だって、お節介せっかいばかり、してしまうから
赤坂 彩奈
赤坂 彩奈
わかってる
その日、俺と彩奈は、いつか
結婚することを誓った。

そう遠くない未来、彩奈は、本当に
白いドレスを着ることになるとは、
この時は、まだ知らないのであった。
終わり

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