第4話

#4 ツリメ
222
2019/04/11 21:52
あなたside
彼氏と別れた。今まですごく仲がよかったのに。
どうして・・・どうして・・・
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
はぁ・・・
また涙がこぼれる。

大好きだった。大好きだったはずなのに。
小さな喧嘩で別れるなんて思っても見なかった。
いつも喧嘩してもすぐ仲直りしてたのに・・・
ツリメ
ツリメ
あなた。
ここにいたの?探したじゃん
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
みっくん・・・
みっくん。
中学2年生の時に初めて会った。同じクラスになった。どこか私の母に似ているんだ。

4歳のときに他界した母に・・・
みっくんと出会ってもう5年がたとうとしている。
今年で高校も卒業。みっくんと会わなくなる可能性の方が高い。
ツリメ
ツリメ
どうした?
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
あのね・・・
彼氏と・・・別れた。
みっくんはいつも私の話を聞いてくれる。
付き合ってもないのに、私のことを考えてくれてる。どうしてなんだろう。
私のことを考えて心配してくれるあたり、私の母にそっくりだ。
ツリメ
ツリメ
そう・・・
それで泣いてるの?
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
まあね。
ごめん。また心配かけたね
ツリメ
ツリメ
俺のことはいいんだよ。
あなたの気持ちが少しでも軽くなればそれで。
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
ありがとうね、みっくん。
ツリメside
俺はあなたが好き。
中2で初めて会った。一目惚れだった。
会ったときは仲良くなるなんて思わなかった。
遠くから見ているだけで充分だった。
まさかあなたから話しかけてくれるなんて思わなかったしね笑
あなたside
なんの理由でみっくんに話しかけたのか覚えてないけど、でも母に似てたから仲良くしたいなと思ったのは覚えてる。
ツリメside

中3。高校の話をみんなするようになった。
もちろん俺はあなたと同じ高校に行きたかった。
ツリメ「あなたはどこの高校いくの?」

あなた「うーん····R高校に行こうかなって思ってる!みっくんは?」

ツリメ「まだ決めてないや!笑笑」

あなた「えー!早く決めなよ〜!」
あなたは頭がいい。
R高校なんて俺行けないよ。
そんなときだった。
先生「なあ、R高校受験してみないか?」

ツリメ「え?俺はあんなに頭がいいところなんていけませんよ。なに言ってるんですか笑」

先生「推薦だしてやる。」

ツリメ「え?」

先生「サッカーがあるじゃないか。」


そうか。サッカーか。

ツリメ「なら行きます。」

先生「よし、がんばれ!」
R高校。あれ、どこかで聞いたな・・・
誰か行くっていってたような。
ツリメ「あなた。俺R高校の推薦もらったんだけど」

あなた「え!?ほんとに!?私と同じじゃん!やったね!」
そうだ、そうだよ。あなたが言ってたんだ!R高校。なんで忘れてんだよ。俺。
あなた「頑張ろうね!みっくん!」

ツリメ「うん!そうだね!」
そして高2の夏。

あなた「みっくん聞いて!彼氏できた!」

ツリメ「え??」

一瞬時がとまったように感じた。
あなたに・・・彼氏?

ツリメ「おめでとう。よかったね」

あなた「うん!」
やっぱり俺じゃダメなんだ。
まあ、あなたが幸せならね
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
じ、じゃあ帰るね。
また明日。
ツリメ
ツリメ
あ、う、うん。
気をつけて!
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
ありがとう
ほんとにこのままでいいの?

あなたのそばにいてあげたい。

よし。決めた。
ツリメ
ツリメ
まって・・・
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
なっ、なに?
また泣いてるじゃん。
やっぱあなたが心配だ。こんな時は俺がそばにいてあげなきゃ。
ツリメ
ツリメ
送ってく。
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
い、いいよ。
帰るの暗くなっちゃうよ
ツリメ
ツリメ
大丈夫。
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
そう?
ありがとうね。
しばらく歩く。
ツリメ
ツリメ
あなた、ここよってこ。
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
カフェ?
新しくできたのかなぁ
ツリメ
ツリメ
そうだよ!
美味しいって評判だから?ね!
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
じゃあよろう!



























.
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
美味しい!このケーキ!
ツリメ
ツリメ
でしょ?
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
あ!みっくんのも美味しそう!
ツリメ
ツリメ
よくばりだなぁ笑
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
いいじゃん!
ひと口ちょうだい!
ツリメ
ツリメ
いいよ!
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
やば!!
めっちゃ美味しいじゃん!
やっぱりあなたには笑顔が似合うよな。
笑顔が見れてよかった
ツリメ
ツリメ
かわい・・・
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
ん?なんか言った?
ツリメ
ツリメ
え?別に?
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
そう?
~~~~~~~~~~~~~~
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
美味しかったね!
ツリメ
ツリメ
うん!
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
またこようね!
ツリメ
ツリメ
そうだね!
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
あ、もううちついちゃった。
楽しかったよみっくん!ありがとう。
ツリメ
ツリメ
いえいえ。
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
じゃあね!
ツリメ
ツリメ
バイバイ!
ほんとにこのままでいいの?
やっぱり俺があなたを・・・
ツリメ
ツリメ
まって!
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
ん?なあに?
ツリメ
ツリメ
・・・
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
どうしたの笑
ツリメ
ツリメ
あのさ。
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
うん
ツリメ
ツリメ
俺、やっぱり諦められないんだよ
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
なにが?
ツリメ
ツリメ
ずっと好きだった、あなたのこと。
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
え??
ツリメ
ツリメ
俺は絶対あなた泣かせない。
ツリメ
ツリメ
すきだよ。あなた。
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
みっくん・・・
あなたside

やっとわかったよ。
私の好きな人はみっくんだったんだ。
確かに元カレといた時もみっくんのこと考えてた。


みっくんが好きなんだ・・・
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
えっとね
ツリメ
ツリメ
うん
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
私も好きかも。みっくんのこと
ツリメ
ツリメ
ほんと?
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
うん。
てゆうか、好きかもじゃない。
好きだよ。みっくんのこと。
ツリメside

なんか、恥ずかしいな。笑
下を向く。
恥ずかしすぎてあなたの顔なんか見られないよ。







ギュッ
あったかい。
なんだろう。
ツリメ
ツリメ
あなた!?
❁︎私❁︎
❁︎私❁︎
やっぱりみっくんが好きだよ。
世界一。
気がついたらあなたが俺に抱きついてた。
ツリメ
ツリメ
俺も好き。

















俺は今、この瞬間。
あなたといる時が1番幸せ。
















長くなりました💦
次は4/16更新予定です。

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