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第1話

一話
299
2021/11/06 11:02



ガツン


そう大きな音がした。私の頭に何かを強くぶつける音。


その瞬間、脳裏に何かがフラッシュバックした。


ええと、齢五歳にして私、あなたの名字あなたの下の名前は前世を思い出しました。


あれだ、転生ってやつ、ヒロアカだよ?ヒロアカ。


ええと、思い出したって言っても、年齢ーとか、名前―とか、そういうのだけであって、何故死んだかは正直憶えてないんだよなあはは。


…てか私死んだの。まだぴちぴちの二十歳だったのに??確かに人生華やかじゃなかったけどさ。


記憶ねえから分かんねえわ。


それで、何故ヒロアカの世界と分かったか、疑問に思うものも多かれ少なかれ居る筈だ。


それは簡単さ、階段の上から呆然とした顔で見つめる少年に見覚えがあるからだ。


そう、知らぬ者はいないであろう、主要人物の一人の 爆豪勝己である。かわいい、ショタだ。


虐められてて、突き落とされたーとかではない。タイミングの問題だった。


急いで降りてくる彼と、ゆっくりのっそり階段を上っていた私とが丁度折り返し地点でぶつかり、私の貧弱な体は吹き飛ばされ、先程の話に至る。仕方のない事なんだよ、だからそんな絶望な顔しないで、逆に感謝してるよ私。前世思い出させてくれるきっかけなったんだもの。


転生ってあれでしょ?前世気付いたら特典とかつくんでしょ?事件に巻き込まれないーとか、死なない―とか。あるんでしょ?






















あるよね????





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