野薔薇ちゃんが新しい一年生として高専に来てから数日が経った。
早朝、私は高専を出ようとした。
脳裏にこんな場面が映った。
ボロボロで手が無い悠仁。
仲間はいなくて呪いを祓おうとしている。
このレベル…特級?
ここ…どこ?
すぐに霞んで見えなくなって何も見えなくなった…。
出掛けにこんな…
悠仁さん、勝てるのかな…特級に…
私は悠仁の部屋にノックもせずに入った。
まだ寝てたようで髪がボサボサ…
正直伝えるのには勇気がいる…。
もし、手がなくなるなんて言ったら…
友達があんな姿になるのを知っていて今から出かけるなんて無理。
ちょっとよかった…。
って今何時?!
私は悠仁の声を無視して走った。
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今日は高専のあるところから数キロ離れたところで任務だ。
一級程度の呪霊が立て続けに出現しているらしい。
でも、今日一年生は任務ないはずじゃ…
どういうことだろう、
呪いを探しては祓い、探しては祓う。それを何回も続けて12時を過ぎた頃だった。
プルルルルルル プルルルルルル
まさか…それが特級になったりして…
まさか、朝のに関係して…!
それから1時間後…。
いきなり特級が現れた。
は?!攻撃聞いてない!?
呪いが怪しげに笑った。
陰華にあたったら確実に死ぬ…!
どうにか避け切った…?!
まだ陰華の花が消えてない…、
(陰華は大きい黒色の薔薇みたいなのが出てきてそれを対象に当てる)
私を追いかけてくる…!
私に当てるまで消えないのね、、
呪い本体に当てなきゃさっきみたいに私に攻撃が返ってくることもないはず。
呪いが操る陰華に向けて私がまた陰華を放った。
二つくつった陰華が私に貫通した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!