※桃赤付き合ってる前提です
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いつものように教室に入ると、
1番仲の良い親友…ジェルくんに声をかける。
ジェルくんは、俺の1番の理解者。
普段のどうでもいい事から愚痴…恋バナなど、俺の話を沢山聞いてくれる。
さとみくんと付き合う前もたくさん相談乗ってもらってて…本当に感謝してる。
まぁこんなこと、絶対本人には言わないけどね?
なかなか自分のことを話さないジェルくんからの相談とか…っ、ちょっとわくわく…っ
正直、悔しいほどジェルくんはモテる。
顔もイケメンだし、優しいし面白いし勉強も運動も出来るし…告白されてフる人なんてまずいない。
そんなジェルくんを差し置いて別に彼氏作るとか…一体どこの誰なんだ……???
考えても考えても全然わからない。
ジェルくんの好きな人って一体だれなんだ…?
ガラガラガラッ
俺がうーんと悩んでいると、勢いよくドアが開き、さとみくんがダッシュで俺の前にやってきた。
さとみくんは俺を力いっぱい抱きしめる。
…まぁこんなことは日常茶飯事で、クラスの人達はみんな気にせずに過ごしている。
慣れってすごいよねほんと……。
…あれ……?
なんか…空気悪くない…?なんで…?
学校からの帰り道。
いつものように、さとみくんと2人で帰る。
大好きな時間。
この時間はずっと続くと思っていた。
あの時までは。
家に着いたら、すぐに制服から部屋着に着替える。
何気に部屋着が1番落ち着くんだよね…
ベッドに寝っ転がってスマホをいじる。
ピコンと音が鳴って、誰かからメールが届いた。
…誰だ?
不思議に思って、メールの画面を開いてみる。
メールには、1枚の写真が添付されていた。
.
俺は1人では悲しみに耐えられず、ジェルくんを家の前呼び出した。
こういうときだけほんとに優しくてすぐ駆けつけてくれて…顔を見るだけで安心して涙が止まらない。
俺の背中を優しくトントンと叩く。
ジェルくんがこうしてくれたら、なぜかすぐに落ち着けるだよな…なんでだろ……
俺はジェルくんにスっと写真を見せる。
ポロポロと涙が溢れてくる。
あの「大好き」って言葉は…全部嘘だったの…?
ジェルくんは、俺の目を真っ直ぐ見て言った。
…たしかに、ジェルくんの言っていることは正しい。
浮気をずっと知らないフリして過ごす方が苦しいに
決まってる…でも……っ、
ジェルくんは俺を優しく包み込むようにそっと抱きしめてくれる。
落ち着くジェルくんの匂い…ほんとに…
俺はバッと顔を上げた。
びっ…くりした…
ジェルくんが俺の事…、その…好きなのかと…
ジェルくんは、若干心配そうな顔をしながら自分の家へ帰って行った。
ほんと…どうしたらいいんだろ……
重い足取りでドアを開ける。
朝。空はどんよりと曇っていて、今にも雨が降りそう
聞きなれた声が、後ろから聞こえてきた。
今1番…聞きたくなかった声…っ、
顔を見ただけで少し泣きそうになる。
上手く笑えてるかな…変に思われてないかな…
さとみくんは俺の顔を心配そうに覗く。
………あれ、?
この匂い…さとみくんこんな匂いの香水なんて持ってなかったよね…、?
新しく買った…?いやこれは……さとみくんが好きそうな匂いでもないし…なにより……
”女子の香り”……
泣きそうになるのをぐっと我慢して下を向く。
さとみくんの目を真っ直ぐ見つめる。
さとみくんはそんなの当たり前だと言うような声で言った。
その言葉でさえ…嘘に聞こえてしまう……
なんでもない、そう言おうと思って顔を上げた。
顔を上げた瞬間、さとみくんの首元に貼ってある絆創膏が目に入ってくる。
前さとみくんにキスマークをつけられたとき…学校に行けないって怒ったら
「絆創膏でも貼っとけ」と笑われたことが一瞬で頭に
蘇ってくる。
…う、そ…………
さとみくんが朝こんなに早く来てるのも…
女子の香りがするのも…
首に絆創膏が貼ってあるのも…
涙が溢れて止まらない。
今までの…俺の気持ちを返して欲しい…っ、
俺はさとみくんの声なんて聞かずに学校へ走った。
もうしらない、さとみくんないてしらない…っ、世界で1番大っっ嫌い…っ!!
___さとみside
”さとみくんなんか大っ嫌いだから…ッッ!!!”
泣き叫んだ莉犬の顔が頭にずっと張り付いている。
なん、で……? 俺なんかした……、?
俺が走り出そうとした瞬間だった、
急に現れたジェルが後ろから手を引っ張ってきた。
は…ッ、?なんなのこいつ…、?
…思考が停止する。
は、は、は? 何言ってんの? 俺が…浮気……?
すっとジェルは携帯を差し出す。
…は?………こいつ…… 、?
……言葉を失った。
ジェルは楽しそうにニコニコ笑っている。
一気に声色が変わる。
今まで聞いた事のないような低い声…どちらかと言うと温暖なジェルがこんな声を出すのは初めてだ。
…ジェルか莉犬のことを好きなのではないか、という事は薄々感ずいていた。
まさかこんなに…とは………っ
ジェルの目が冷たく光る。
なにもできない。
なにも反論できない。
好きな人を守ることすらできない…まんまとはめられて…一体俺は……っ、
ジェルは放心状態の俺の肩をポンポンと叩いて、学校の方へと歩いていった。
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恋愛感情をこじらせたジェルくんを書きたかった🤔
なんか終盤の方いろいろ展開早すぎた気もするけど気にしたら負けですそこは…🥺(?)
てか初めて6000文字言った!
書き終わった時びっくり😳💗
あ、そういえばなんだけど、
あまりにも更新が遅すぎるので…1週間に1回は更新する!って自分で決めました勝手に(
長い目でお見守りくだしい🥺🥺🥺
ばい✊🏻
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。