俺は17の頃から情報屋をやっている。
親は俺を捨てた。いや、俺が捨ててやった。あんな親のところにいたら誰だって、嫌になるさ。
毎日、勉強しろばっかり言われテストの点が悪かったら殴る蹴るは当たり前だし、普通にメシ抜きとかを平気でやる親だった。
唯一の救いは家が金持ちだったことかな。
我慢できずに、親の金を盗んで家を飛び出してからは情報屋として生きてきた。
ある日、不良に絡まれている女の子を助けた。その女の子こそ、妻の嶺亜だ。
俺たちは恋に落ちた。結婚するために、嶺亜と俺は駆け落ちした。そして仲間ができた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!