第28話

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2021/07/03 17:58
ご飯を食べてから私は荷車に乗って

森の中の開けた場所へ移動した


辰哉「ほれ、やるぞ」


ぽかんとしていたら辰哉に頬を引っ張られる


辰哉「能力は人それぞれの出し方がある」


そう言われて目線を移すと

ラウールが指を立てて光を放った

あまりの眩しさに目を閉じる


ラウ「あ!あなたちゃんごめんね」


辰哉「おい、俺達も!」


えへへと笑うラウールはとっても可愛かった

次、と言われて出てきたのは康二


康二「これでええわ」


小さな石に両手をかざすと

その石はどんどん大きくなり岩になった

そのまま手を上に振ると

岩も一緒に動く

勢いよく腕を振り落とせば

ドンッと鈍い音とともに岩も落ちた

またその岩に手をかざして小さな石に戻した

辰哉がまた次、と言うと蓮が出てくる

蓮は静かに目を閉じて手を合わせた

次第に雲行きが怪しくなりゴロゴロと空から音がする

蓮が目を開けると目の前に雷が落ちた

私は圧倒されてしまい

口をぽかんと開けることしかできなかった

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