第15話

玲於 ~last~
500
2020/09/21 04:49


~あなた~



ついに私の出番。
みんなでずらして入るから、何人かはもう行っていて、上手い具合にすれ違いながら歩いてる。


亜嵐くんの横を通って、隼くんの後ろに立つ。
そこで玲於くんが来てくれるのを待つ私。


客席を見ると、グッズを持ったたくさんのファンの人が悲しそうにしてる。


・・・ごめんなさい、ごめんなさい、



余裕そうに歩いてる来た玲於くんと、本番、初めてのダンス。

2番のサビが終わると、私たちはまた退散。
ステージ裏に戻った。









〝何があってもいつも通りにね。〟


玲於くんのあの言葉が頭から離れない。

生放送だからってこと?
きっとそうなんだけど、なにか引っかかる。

あれこれ考えているうちに、すぐ出番。
・・・傘忘れないようにしないと。


今度はみんな同時に出ていって、ペアの人の前に立つ。


・・・くる、くるよぉ、

慣れたと思っていたけど、やっぱり恥ずかしくなっちゃう、この振り付け。
玲於くんの筋肉質な腕が、そっと首に回った。


そこからはあっという間で、もう終わると思ったその時、

絶妙なタイミングで傘に隠したら、そっと口に感じる熱。


・・・私いま、何してる、、?

目の前には玲於くんがいて、やっと頭が理解した時、司会者さんの声が聞こえた。


早く帰らなきゃっ、
そう思ったら、すぐに唇は離された。







亜嵐
亜嵐
あなたちゃん? 顔真っ赤。(笑)
涼太
涼太
ほんとだ~、どうしたの?(笑)


控え室に戻ってきた時、みんな口々にそう言う。

きっと一瞬だったんだろうけど、私には何時間にも感じた。


・・・事故だ、きっと。たまたまあたっちゃったんだ。



ていうか、私、普通にできてたかな、
傘揺らしちゃったかも、
体も動いてたかな、っ
そもそも、あ、あの瞬間が傘で隠れる前だったら、、?


玲於
玲於
なーにしてんのー。
あなた

・・・か、かか考え事、っ



玲於くんの顔、どうしても見れなかった。



玲於
玲於
・・・びっくりした?


これは、何を指しているんだろう、


あなた

・・・うん、



素直に出てきた言葉。


玲於
玲於
これからたくさん本番あるからさ、
あなた

・・・うん、




玲於くんの口から出てきたのは、理解しがたいことだった。





玲於
玲於
・・・・・・慣れてね。

















玲於くん編、終了ですっ
読んでいただきありがとうございました!

この先はご想像におまかせしますが、
キスは事故ではなく、今後辞めるつもりもないようです、(笑)


なんだか上手くまとまらずに終わってしまいましたが、続いては涼太くん編になります。
ぜひ楽しんでくださいっ!










それから、フォロワー70人本当にありがとうございますっっ!!

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