中島家で匿ってもらった翌朝
支度を終え、中島家を出る
私は先日引っ越してきたばかりの
私の家を正面から見つめていた
私はその人に押された衝撃で地面に手を着いた
片腕を捕まれ殴られそうになって目を瞑る
すると
煙たい砂埃が、私の頬を撫でた
恐る恐る腕を除け、目を開ける
すると
先程まで人が立っていたところには、
多少の砂が残り、
先程までその人の顔があったところには、
私の後方から人の伸びた腕が
何が起きたのか分からず
私は声を上げることができなかった
恐る恐る
伸びている腕を辿りながら、
その人の方を向く
とても整った顔立ちのクールな男性が立っていた
ありがとうございますという
感謝の気持ちを伝えるまでもなく、
私の腕は目の前に行った彼に引っ張られた
多少発した私の声は
雲一つない空に吸い込まれていった
彼の顔が近づき右の手首は、彼に掴まれた
左の手首は自由だったが抵抗ができない
そのうち
先日引っ越してきたばかりの私の家の塀に
背中がぶつかった
先程以上に彼の顔が近づきよくわからず目を瞑る
すると首元に甘めな痛みが走る
カプッ
体内から暖かい液体が流れ出るようだった
あなたは何が起こっているのかわからず
甘い痛みとともに襲ってきた快楽に身を委ねた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。