*あなたside
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現実
目を開けると、そこには昔と変わらず9人の顔があって…
安心したのか、申し訳なかったのか分からないけど、いつのまにか涙を流していた。
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*伊野尾side
あなたの目が覚めて一件落着と思いたいけど…
俺の頭の中は知念のさっきの行動でいっぱいだった。
それについてはあとで山田と話すことになっている。
夕飯を食べている時、あなたが驚きの一言を放った。
おれは思いっきり手を挙げた。
でもそれはみんな同じで
いや、俺も危険って言われたら否定出来ないけど。それ以上に知念の方が今は危険だろ。
でも、そんなこと言えないけどね…
結局じゃんけんで決めることになった。
あなたと一緒に寝るのは1番恐れていた知念だった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!