*伊野尾side
あーあ
やっぱりあなたのことになるとなんにもわかんなくなっちゃう。
本当は脱ぎたくなかった…。
だって、あなたに頼りない体って思われたくなかったもん…。
てか、俺の服なんか嫌だったかも…
でも、俺のあなたが5万人の前で恥ずかしい目に会うなんて考えたら…
絶対にそっちの方が嫌だ
あなたに汗臭いなんて思われてもいい
ごめんねって申し訳なさそうに言うけど、
俺が勝手にしたことだし…
ありがとうって言ってもらった方が嬉しい
真っ赤になって言ってくれるところ、かわいいな
でもほんとになんで衣装が破けたんだろ?
破れないようにあなただって気をつけてたし…
着た後に見たけど、なんにもなってなかったし…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!