第28話

#14
3,024
2019/01/10 15:38
*あなたside


さっきから、おばけが襲ってきます泣

もぉ、怖い…。
あなた
うわーー!!
もう無理!!
そう言って、リタイア扉を探してはまた入ってをもう何回も繰り返してます…

もぉ、1人じゃ入れない泣
仕事だから、ちゃんとやらなきゃって思うんだけど、どうしても入れない…。
伊野尾慧
大丈夫?
俺、一緒に入ろうか?
いのちゃんは、ほんとに絶妙なタイミングで
私のことをいつも助けてくれる。

私が、甘やかされたくないのを知ってるから今までなにも言ってこないでくれたけど…
ほんとに無理になると助けてくれる。

ほんとにカッコイイな…///
あなた
…うん。
たすけて泣
伊野尾慧
まっかせなさい!
あなたは俺のたった一人の姫だからね!
あなた
うふふ。
じゃあいのちゃんは私の王子様だね!
そんなこと言うと、真っ赤になってくいのちゃん。
いつもの仕返しだ!
…でも、ほんとに頼りにしてるよ?
伊野尾慧
じゃあ、一瞬スタッフのところに行ってくるね
一緒に入ってくれること、頼みに行くと思って一緒に行くって言ったら大丈夫って…
伊野尾慧
いいって!
ほんとに一瞬で帰ってきた。
ケケケがそんなに優しいわけないんだけど。
あなた
どうやったの?
ケケケがすんなり許してくれるなんて
伊野尾慧
ちょっと魔法かけてきた笑
あなた
ふぇ?
ケケケ
さぁ!
夢乃さん入りますよ!
伊野尾さんがいるんですから、頑張ってくださいよ?
あなた
分かりました!
伊野尾慧
ほら、行こ?
そういって優しい笑顔を向けてくるいのちゃんはいつもより頼もしく見えた。
入ると、いのちゃんがいてもやっぱり怖くて…
泣きだしそうになっているといのちゃんが
手を出してきて
伊野尾慧
ほら
お姫様、王子様がついていますよ?
なんて言って、手を繋いでくれる…///

いつもと変わらないのにドキドキするのはなんでだろう?
あなた
ありがとう…///
ドキドキしてるのバレないといいな。

…そんなこと考えてるといつの間にか、ゴール近くまで来ていて。

でも、ゴール間際で後ろからお化けに驚かされて…

今まで、後ろから来るパターンなんてなかったから予想外で腰が抜けちゃった…。
そんな私にいのちゃんは気づいて
伊野尾慧
あなた?大丈夫?
なんて聞いてくれるけど、怖くて声も出ない。

首を振ることで精一杯だった。
伊野尾慧
ちょっとごめんね?
そう言うと、私の体はふわっと宙に浮いた。
目の前にはいのちゃんの顔があって。
あなた
えっ…?
私、お姫様抱っこされてるの?
伊野尾慧
ちょっと走るから掴まってて
えっ?えっ?
よく状況は分かってないけど、走り出しちゃったからいのちゃんの首に手を回す。

また、ドキドキしちゃうじゃんか…///
いのちゃんのバカ…///

するとすぐに目の前が明るくなった。
伊野尾慧
あなた、外出たよ。
もう、大丈夫!
クシャって笑ういのちゃんはいつもよりかっこよく見えちゃう。

そっと、下ろしてくれる。
ケケケ
無事到着、おめでとうございます。
ケケケ
それにしても伊野尾さん。
かっこよかったですね〜?
夢乃さんを抱っこして出てきはるなんて。
しかも、息を切らしてない。
伊野尾慧
違うよ〜笑
俺が怖くって、早く出たかったから!
息なんて、吸ってる暇がないくらい怖かったんだよ〜
そんなこと笑いながら言ってるけど知ってるよ?

いのちゃんがお化け屋敷なんて怖くないこと。

私を抱っこして走っても息が切れないくらい、毎日ダンスレッスンしてること。
あなた
…ありがと///


あとから、スタッフさんから聞いたんだけど

いのちゃん、私が無理になる前に何回もケケケに頭を下げて頼んでくれてたらしい…。

私に頭下げてるところ見られたくなかったって。

かっこ悪いって思ってるのかな?

そんなことないのに。めっちゃカッコイイのに。

そんなことしてくれるいのちゃんをいつもよりドキドキして、かっこよく見えちゃうのは
お化け屋敷に入ったから…?

そうだよね…?

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