第39話

続き
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2020/04/29 04:05

あなた side

ふらふらと行くあてもなく

夜の街を歩く。

『帰ってこんくてええって…。帰らんわあんな家…』

込み上げてきそうな涙をぐっと堪えて

そう呟く。

それにしてもどこへ行こうか。

お金はないし

スマホは一応持っとるけど…

はぁ…。なんてため息を着きながら

近くに見えた公園のベンチに座る。

このまま野宿でもしようかなぁ……

なんて考えていると誰かがそばに来た

このまま誘拐されるんかな…

う「ったく、こんなとこに居たら誘拐されるかもしんないだろ。」

『うらに、なんで…。』

そこには誘拐犯でも警察でもなく

うらにぃが立っていた。

なんで、うらにぃがおるん?

なんで…???

私が困惑していると

何かを悟ったのか

う「別に坂田に頼まれたからとかじゃねーよ。心配だったの。」

そう言うとほら俺の家行くぞ。なんて言って

連れてってくれる。

うらにぃ優しいなぁ…。

お母さんがうらにぃ推しになるの分かるわ

なんて考えてるとうらにぃの家に着く。

相変わらず豪華やなぁ…

『お邪魔します』

う「ん。」

ふかふかのソファに座らせてもらい、やまだぬ先輩を抱きしめる

やまだぬ先輩ふわふわで可愛い…

しばらくやまだぬ先輩のふわふわを堪能していると

うらにぃが口を開いた

う「お前らさ、なんで喧嘩したの?」

『…。』

思わず黙ってしまう。

言いづらいねん…。

でも、言わんと解決しいひんよなぁ…

う「あ、言いづらかったりしたら言わなくてもいいんだけどさ。」

言うか。

お父さんとも仲直りしたいし

意を決して私はうらにぃに喧嘩の原因を言う

するとうらにぃはぽかん、としたあとすぐに

う「は…?え、お前らあほなの?」

と、辛辣な言葉を言ってくる。

でも、仕方ないやん…

『お父さんがせんにぃなんかより俺推してやなんて言うんやもん…。』

そう。

私たちが喧嘩した原因はお父さんが

センラなんかより俺推してや

なんてことを言ってきたからである。

なんやねんセンラなんかよりって

なんかってなんやねん。

と、私がなんかってなんやねんとキレて

いろいろ言い合いになってこんな風に家出になったんや。

冷静になって考えると

めっちゃあほらしいわ…

その後うらにぃがお父さんを呼んでくれて

無事仲直りしました

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