そしてその数日後……母さんのお葬式が、開かれた……
お葬式が終わった……
家に帰った……
俺は大泣きやった……
大泣きしてる俺をばあちゃんは優しく抱き締めてくれた……
ばあちゃんの顔を見ると、ばあちゃんは涙をこらえてる……
なんだよ……辛い思いさせてるのは俺の方やん。
やがて俺は保育園にあがった。でも俺、人見知りだから友達全然できひんし、毎日のように1人ぼっちやった。
もうそれが辛くて、1人で公園で泣いていた。
そしたらそんな時、男の子2人、女の子2人の4人組の子たちがこっちによってきたんや。俺と同い年くらいの。
そして、2人の女の子が、声をかけてきた。
俺は、「お前らに何が分かんねん!」って言おうとしたら、1人の女の子に抱き締められていた。
その言葉を言われた途端、俺は言葉を失った。涙がこぼれてくる。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。