康二side
ふっかさんから、早く仕事が終わったから
またこの間の居酒屋で軽く飲もうと連絡が来た
今日は俺午前中だけで仕事が終わったから、少し買い物して
早めに居酒屋へ向かうことにした
まぁまさかとは思うけど、また会えるなんてことあるわけナイ。よな
なんて思いながら歩いていると
いた。この前の彼女だ
しかも1人でいる
前回ふっかさんに言われたことを思い出した
話してみなよ!
なんて簡単に言うけど実は人見知りの俺
でもせっかく会えたのに何もしないで帰るのは
なんだかモヤモヤしそうで
勇気を出して話しかけてみた
すると彼女は少し驚いたような顔をしていたが、今の俺にそんな事気にしていられる余裕はなかった
話しかけると覚えていてくれているみたいで
その後の会話に困っていると
彼女から話しかけてくれた
よくこの辺来るんですか?
俺もその話をしようとしていたから
少しテンパって上手く言葉が出なかった
別によくくる訳でもない
たまたま、ふっかさんが仕事で行ったスタジオが近くて前回ここになったんだけど
きっとふっかさんが、今日もこの前の話を気にしてここにしてくれたんだろうなと思っていた
そんな事を伝えられる訳もなく
言葉が出ずにいると
彼女がクスッと笑った
やばい。可愛すぎる。
言葉が出てこない恥ずかしさと、人見知りと、照れで目を逸らしてしまった
すると彼女は
なんて言うから、パッと腕を掴んでしまった
驚いたように
なんて言うから、
あー俺にまずいことを聞いたって思って気を遣ってくれてるんだなって思った
でももう腕を掴んでしまった手前
何か言葉を発しないとまずい!と思い
咄嗟に
少し必死さが出てしまっただろうか
最悪やー
なんて思っていると
と笑顔を見せた
やっぱり可愛い
俺あかんかも
ドキドキが止まらへん
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。