第6話

俺たちの馴れ初め 3
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2021/01/08 07:15
康二side

ふっかさんから、早く仕事が終わったから
またこの間の居酒屋で軽く飲もうと連絡が来た

今日は俺午前中だけで仕事が終わったから、少し買い物して
早めに居酒屋へ向かうことにした

まぁまさかとは思うけど、また会えるなんてことあるわけナイ。よな

なんて思いながら歩いていると









いた。この前の彼女だ
しかも1人でいる


前回ふっかさんに言われたことを思い出した


話してみなよ! 

なんて簡単に言うけど実は人見知りの俺


でもせっかく会えたのに何もしないで帰るのは
なんだかモヤモヤしそうで

勇気を出して話しかけてみた


すると彼女は少し驚いたような顔をしていたが、今の俺にそんな事気にしていられる余裕はなかった

話しかけると覚えていてくれているみたいで

その後の会話に困っていると
彼女から話しかけてくれた


よくこの辺来るんですか?


俺もその話をしようとしていたから
少しテンパって上手く言葉が出なかった



別によくくる訳でもない

たまたま、ふっかさんが仕事で行ったスタジオが近くて前回ここになったんだけど

きっとふっかさんが、今日もこの前の話を気にしてここにしてくれたんだろうなと思っていた

そんな事を伝えられる訳もなく

言葉が出ずにいると



彼女がクスッと笑った




やばい。可愛すぎる。

言葉が出てこない恥ずかしさと、人見知りと、照れで目を逸らしてしまった


すると彼女は


あなた
あなた
あ、こーゆーの聞かれても困りますよね
ごめんなさい!

じゃあもう行きますね!
なんて言うから、パッと腕を掴んでしまった


驚いたように

あなた
あなた
へっ?あ、今日のことは黙っておくので大丈夫ですよ!
なんて言うから、

あー俺にまずいことを聞いたって思って気を遣ってくれてるんだなって思った


でももう腕を掴んでしまった手前
何か言葉を発しないとまずい!と思い
咄嗟に
康二
康二
君、名前なんて言うん?
まだ約束の時間まで少しあるから、話し相手になってくれへん?
少し必死さが出てしまっただろうか
最悪やー
なんて思っていると
あなた
あなた
あ!そういうことだったんですね!
私もまだ友達が来ないので、私でよければ!


と笑顔を見せた


やっぱり可愛い


俺あかんかも


ドキドキが止まらへん

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