第12話

角名くん
907
2021/02/13 14:00

角名「…チューペット買ってくる」


あなた「あ、私もいく!」


侑「ほな俺も」


角名「2人でいい大人数で行ったら混雑する」


あなた「あー…侑くんの分も買ってくるから!治くんも」


治「ほな夏川の奢りな」


あなた「…はい」



という流れで、私は今角名くんとチューペット列に並んでいます。


目の前でずっとカップルがいちゃついている。


見せびらかすなっ!!


でも、今こうなってるってことは、どっちかが想いを伝えたんだよね…。



私も、いつか伝わるかな。



角名「…夏川、おい」


あなた「わっ」


目の前に整った顔が飛び込んできて、思わず後ずさる。


チベット角名ギツネ…。


角名「カップル、羨ましいの?」


あなた「いやいやっ!違いますってぇ〜!」


あははーと誤魔化すように笑ってみても、効果はないようだ。








角名「…俺がなってあげよっか。彼氏役」








あなた「へっ!?」




彼の爆弾発言に、私はさらに後ずさった。


えっ、いやだってビックリするよね?


…こんなの、告白みたいじゃん。


私はなんとか平静を装う。



あなた「もー角名くん!冗談はやめ…て…」


角名「は?」


何故か怒ったような顔の角名くん。


角名「俺が本気に見えない?」


彼は「もー頭きた」とでもいうように、長い列から私を連れ出す。



あなた「角名くん、いいの!?結構前まで進んでたのに…」


角名「良い」


あなた「え、」


神社の稲荷の石に追い詰められ、ガッと顎を掴まれる。


あなた「は、はな…」


角名「…腹立つ顔」


あなた「んご、ごふぇ…」


角名「言うつもりなかったけど」



彼の顔が少しずつ近づいてくる。



私は反射的に目を瞑る。





角名「俺お前のこと、好きなんだけど?」



あなた「え?…」




彼は直前で顔をとめる。



それでも少しでも動けば唇はくっつきそうでどうにも動けない。




角名「……お節介が来たわ。良かったな」






彼の目線の先に立つ人は____________















北「……何してんねん、角名」















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