第43話

タイトル難しい
716
2021/04/14 22:00

治「あなた寝てしもたやん」


角名「どうする?」


侑「……あの人、呼んでええんちゃう?」


治「授業中やで、来るわけないやん」


侑「……寝顔でも見とくか?」


角名&治「「賛成」」








あなたside



授業終了のチャイムが鳴り、はっと意識がもどってきた。



んー……寝ちゃってたか。ちょっと寝たらスッキリしたかも。


あの人たち、そろそろ戻ったかな。


目、開けたいけど……今、開けてはいけない気がする。


なんか、嫌な予感。


でも、開けないと起きれないし…。


と、謎の勇気を振り絞ってパチリと目を開けると。



あなた「!?」


角名「あ、起きた」


あなた「起きた、じゃなくてですね!!何で写真撮ってるの!?バカ!……って、双子は?」


角名「そろそろ帰らないと怒られるって。あの2人、いつも補修組に含まれる輩だから」


あぁ……なるほど納得。


あの課題を見れば分かる。勉強中の彼らは、「こんなん将来使わへんやん!!」が口癖である。


あなた「角名くんは?」


角名「……そばに居て欲しいんじゃないの?」



は!……数刻前の私、そんなことを言ってた気がする。


んー、でも体調もだいぶ良くなったし、今は、大丈夫なんだけどな。


と言いたいところだが、折角居てくれるのならそっちの方が嬉しかったりもする。


だから、私は何も言わないことにした。



初めましてお嬢さん、西の国から___________



急に音楽が流れてきて、びくりと跳ね上がった。


角名「あ、ごめん、着信」


そんな爽やかな曲が着信音なの…?歌ってる人、地味に角名くんと声似てるし。


角名「何?……あぁ、了解。本当はやだけど。…分かってるって。仰せのままにー」



煽った口調でそういうと、彼は画面をタッチして電話を切った。


あなた「どうしたの?」


角名「あー……客。夏川に」


あなた「私に……?」


角名「ん。俺は会わせたくないんだけど……」



なんとなく歯切れの悪い角名くん。


彼は、私が『その人』と会うのを拒んでいるようだ。



正直________少しだけ、期待している自分がいる。



もし『その人』が北先輩ならば___________なんてね。


考えれば考えるほど無駄か。



角名「俺は戻るから。……あなた」


あなた「ひゃいっ」


唐突な名前呼びに、返事が変になった。



角名「……何かあったら助けを呼んで。お願い」


あなた「……?うん」



彼はまだ私を心配しているようだ。何を心配しているのだろうか。




角名「じゃあ、行くから」



あなた「う、うん」



彼は、まだ納得がいかないかのような顔をして、保健室を出て行く。



あんなに心配するって…怖いな。ちょっと。



不安を抱きながら誰が来るのだろうと待っていると、唐突にドアが開く音がした。


誰だろう、北先輩だったらいいな……なんてね。



でもその人は、








??「あなたが夏川さん?」






全く知らない、女の子だった。








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