大貴side
伊野ちゃんがシゲを連れてきた
シゲ「大貴、苦しくない?」
俺が頷くと酸素マスクを外してくれた
後から手越先生とまっすーが来て
手越先生が伊野ちゃんを連れて部屋から出てった
シゲ「単刀直入に聞くけど、どうして発作が起こってこんなに痣とかいっぱいあるの?」
聞かれるとは思ったけど、なんて答えるかまでは考えていなかった俺は黙り込むことしか出来なくて
増田「大貴、教えて?」
大「……」
シゲ「大貴、」
シゲまで、そんな顔しないでよ
なにか言わないといけないと思ったけど殴られたなんて言えなくて、転んだなんてバレバレの嘘をついてしまった
シゲ「わかった。大貴がそう言うならそういうことにしとくけど、しばらく入院してもらうから」
大貴「え、むりだよ。俺、これ以上仕事休めないし…それに、怪しまれちゃう」
シゲ「大丈夫でしょ。学校行かなくて済むし」
増田「ほら、心配することなんて何もないじゃん」
大貴「いや、でもやっぱり、」
シゲ「もう、うるさい。本当はずっと前から入院して欲しかったのを毎日俺のとこ来るって言う約束でギリギリ許してたけど、最近は来る度に大貴がボロボロになってるのに黙ってられない。
それに、敢えて言わなかったけど大貴の心臓弱っていってる。大貴も気付いてたでしょ。
家にニトロいくつ残ってるの?そんなに残ってないでしょ」
大貴「あと、3錠しかない………」
増田「隠してるつもりだったかもしれないけど、毎日心臓の音聞いてたらわかるんだからね、昨日発作起こってるなってことぐらい」
まっすーが涙を流しているのを見て胸がキュッとなった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。