大貴side
…………ピッ、ピッ、ピッ、………………
久しぶりに聞く電子音で目が覚めた
酸素マスクまでさせられてる俺はけっこう酷かったんだなって自覚した
ボーッとする頭をなんとか覚醒させると右手が暖かいことに気づいた
俺の手を握っている伊野ちゃんをみて自然と笑みがこぼれ頭を撫でようと思ったとき
慧「ん、、
大貴「あ、
慧「、だいちゃん?、、おきたの⁉」
大貴「ぅん」
慧「よかったぁ、あ、待ってシゲ呼んでくる!」
シゲで良かった…
他の病院だったら伊野ちゃんにバレてたもんね
あぁ、また迷惑かけちゃったな
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!