慧side
今日は仕事があるから一緒に行こうと思って廊下で大ちゃんのことを待ってた
慧「大ちゃん!かえろ!」
い「今日もいつもの場所ね!待ってるから」
大貴「ごめん、伊野ちゃん。先行ってて?」
え、珍しい。どうしたんだろ
慧「どうして?一緒にかえろーよ」
大貴「いや、先生と話すことあるし」
慧「話すことって?それ俺も一緒じゃダメ?」
そう言ったけど今回、慧の意思は固いみたいだ
大貴「うん。ごめんね。帰ってから話すから」
慧「うーん……わかった。先に行くけど気をつけてよ?」
大貴「うん。だいじょーぶだよ。俺も子供じゃないんだし」
そう言った大ちゃんの笑顔にまんまと引っかかった
俺も早く行って宿題終わらせなきゃだからその場を離れた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!