午後からは仕事があるため
荷物をまとめて部屋を出れば
渡辺「仕事?」
ちょうど向かい側の部屋から出てきた翔太
『うん、午後から』
なんて返す俺に
まって、なんて言った後
1度部屋に戻って服を着替えて出てくる
『え、翔太休みでしょ、?』
渡辺「駅まで一緒に行く」
『なんでだよ』
渡辺「俺もコンビニ行くところだったし」
なんてあからさまに嘘だとわかるようなことを
言って階段をおりてく
でも、やっぱり少しだけ嬉しいんだ
駅までの道を2人で歩く
渡辺「仕事終わったらメールして、」
駅に着き別れ際にそんなことを言ってくる翔太
『なんで?』
渡辺「夜だから危ないでしょ」
それだけ言うえば、
渡辺「じゃあ、仕事頑張れ」
とだけ言って来た道を戻っていった
仕事を終わり
【仕事終わったよ】
と、きちんと翔太にメールをして
出口に向かいながらロビーを歩いていると
「夢野さんっ、!!」
なんて、後ろから急に名前を呼ばれる
『はいっ、』
スーツを着た女性は俺の前に来ると
「滝沢さんが呼んでます、」
なんて俺に伝えてくる
バレてから初めての呼び出し
何故か鼓動が早くなる
確定した訳では無いと自分を落ち着かせた
『分かりました』
こちらです、なんで言葉について
歩き出す女性の後ろを
大丈夫、と自分に言い聞かせる
大丈夫なわけないのに
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。