ガチャッ
という音がして玄関へ行く
ラウ「ただいまぁー!」
そう言って勢いよく抱きついてくるラウちゃん
『おかえり。お疲れ様』
そう言いながらギュッと抱きつくラウちゃんの頭を撫でる私
渡辺「おい、ラウール」
怒りながら私からラウちゃんを引き離す翔太
ここまでがいつも通り
そんな私たちを見てケラケラと笑うみんなにも
『おかえりっ』
と言うと
「はい」と言って私に黒い袋のようなものを渡してくるふっか
なんだろう、なんて思いながら中身を確認する
『え、これ見たかったやつじゃん!』
深澤「前言ってたから借りてきた」
それだけ言ってリビングへ入っていく
ずーっと、見たいと言っていた映画を覚えていてくれたんだろう
そんなふっかに「ありがとう」とだけ言って私もリビングへ入る
ご飯を食べ終わってシャワーも浴びた後早速見ようと
ルンルンでテレビの前に行く
どれから見ようかなんて、迷っていると
渡辺「これがいい」
なんて言って後ろからくっついてきて
1つのDVDを指さしながらそう言ってくる
『ふふっ、いいねっ』
と返したあとディスクを入れようとする
ふと、後ろを見ると気づかないうちにみんなテレビの前に集まってる
『えっ、?』
目黒「なに?」
『みんなも見るの?』
目黒「ダメなの?」
『いや、全然いいけど、』
現在、時刻は午後9時
今から映画を何本か見ようと思えばそれなりの時間になってしまう
みんな明日も仕事があるだろうし
大丈夫かな、なんて思ってると
岩本「あ、ちなみに明日みんな仕事休みだからね」
なんて言ってくる
なら安心だ。
『よかった。』
ホッとしながらそんなことを言うと
ラウ「ならさっ!お菓子とか欲しくない?」
向井「映画館みたいやねっ」
阿部「ポップコーン欲しくなっちゃうね」
佐久間「わー、めっちゃわかる」
そうなふうに盛り上がり始めるみんな
一気に夜更かしモードだ
そうなれば、話は別だ
『翔太っ!買い出し行こ!』
リモコンを机の上において翔太の手をとる
財布だけ持つと無理やり翔太の手を引っ張ってシェアハウスを飛び出す
今日は最高に楽しい夜になりそうだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。