渡辺side
腕の中がどんどんぽかぽかと暖かくなる
『あなた、』
夢野「ん〜?」
『酔ってる?』
夢野「よってなぁいよ、ぉ、」
そう言うと笑いながら俺の腕に頬をくっつける
弱いくせに。
前の旅行の時だってひとくちでフラフラだったのに
また、口にお酒を流し込むあなた
映画の1本目が終わりリビングがうるさくなる
向井「めっちゃおもろいやん」
ラウ「ね、ちょ〜面白かったっ!」
夢野「でしょぉっ、!」
俺の腕の中で体の向きを変え
ラウール達に向かってケラケラと笑いながらそう言うあなた
目黒「あなた、」
夢野「どーしたぁ、?」
目黒「酔ってるね」
夢野「だからぁ、そんなことないって〜、」
阿部「いや、そんなことあるよ」
深澤「顔赤いし、明日二日酔いしちゃうよ」
心配する深澤に対して
「大丈夫っ!」なんて言いながら万遍の笑みで親指を立てる
どこが大丈夫なんだよ
向井「あなたこっち向いて」
夢野「なに〜、?」
スマホで写真を撮る康二
酔ってるあなたを見てみんなが「かわいいかわいい」なんて言い出すから
俺の腕の中にもう一度戻す
『酔いすぎだから、2本目見れるの?』
あなたの顔を覗き込んでそう聞くと
「みれるよ〜」なんて言いながら立ち上がるけど
フラフラでまともに歩くこともできてない
夢野「わっっ、!」
『、、っ、あっぶな』
ギリギリであなたを受け止める
ラウ「翔太君ナイス!」
『も〜、危ないから。座ってて』
そう言って一旦ラウールにあずけて
2枚目のディスクをセットする
再生ボタンを押し席に戻ると何故かラウールがあなたを抱きしめてる
『ラウール、あなた』
ラウ「えぇ〜、いいじゃん!」
『だめ』
夢野「2本目はラウちゃんでもいいよぉ〜、」
『よくないから』
無理やりあなたをラウールの腕の中から奪い抱きしめる
やっぱりこれが一番落ち着く
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。