第23話

21.
21,104
2021/10/08 07:25





目黒に奢ってもらった缶コーヒーを


飲み干してから、立ち上がる



『今日のことは一旦忘れて。ほんとに、大したことじゃないから、』



そう言って目黒の方を見れば


何故かすごい難しそうな顔をする



『目黒?聞いてる?』

目黒「あ、ごめん聞いてるよ」

『嘘つけ、まあ、いいや、』



完全に聞いてなかったであろう


目黒の顔に思わず笑ってしまった


空になった缶コーヒーゴミ箱に捨ててから


そのまま、楽屋に戻ろうとすれば


いきなり腕を掴まれる



目黒「俺、阿部君とかふっかさんみたいに、秋君のことすぐに笑わせてあげるようなことは出来ないけど、ずっと隣にいることはできるから。」



目黒らしかった


早口でそういった後


少し恥ずかしそうに目をそらされる



『ありがと、目黒が隣にいてくれるだけで俺、元気になれるよ』

目黒「そんなこと言われたら俺何も言い返せないじゃん」

『缶コーヒー、ご馳走様』

目黒「ん、」



2人で顔を見合わせてから、楽屋に戻る


楽屋に戻るともうみんな揃ってて


俺の顔を見たラウールが凄い勢いで


飛びついてくる



『うおぉっ、』

ラウ「もう元気になった?」

『うん、元気だよ』

ラウ「よかった」

阿部「何?秋元気なかったの?」

ラウ「そう」

『大したことじゃないから!大丈夫!』



ラウールの言葉に被せるように


そう言って笑って見せてから


ラウールの方を向いて


アイコンタクトをする



ラウ「大好きな阿部君には心配かけれないもんね」



なんて、そんな俺に


面白そうに笑いながらそう言うから



『バカ!ちげーよ!!』



そう、ムキになって言い返した


そんな俺を見てまた笑うラウール


ほんとに、最近は


俺をいじることを覚えてしまったらしい。










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