今日はロケ
詳しくは聞かされてないけど
どこかの施設へ行くらしい
シェアハウスだからみんなで準備をして
マネを待つ
マネ「おはよう!乗って!」
『おはようございまぁーす、お願いしまーす』
みんなで車に乗りこみ現場に向かう
岩本「今日どんなところなんですか?」
マネ「子供がいっぱいいるところ」
向井「えっ!?俺子供大好きなんやけどっ!!」
渡辺「康二とかめっちゃ好かれそう」
阿部「保育園とかってこと?」
マネ「んー、ちょっと違うかな、」
なんて、会話をしていれば車が止まる
園長さんに挨拶をしてから
食堂のような大きな部屋に行けば
たくさんの子供がいた
部屋に入った瞬間、一斉に囲まれる
_「今日来るって言ってた人、??」
『そーだよ、今日だけだけどよろしくね』
_「ねー、ねー、遊ぼ!!」
『おお、めっちゃ元気だね。いいよ』
年齢はバラバラ
俺の手を引っ張ってグイグイと進んでいくけど
この子達はみんな施設育ちの子
親のいない子達
俺と同じ子も、きっとたくさんいる
そんな過去があるにも関わらず
元気いっぱいに、手を引いて外へ出る
_「僕ね、泥団子とくいだよ」
『へー、懐かしい、俺も作ろっかな』
_「ほら!上手でしょ、!」
そう言って
小さい手に大きな泥団子を乗せて見せてくれる
そんな姿が愛おしくてたまらなかった
『うん、すごい上手!師匠だね、』
_「僕、秋君の師匠になった!!」
そんな無邪気な彼に
声を出して笑った
心の底から、可愛いと思った
そのあとも俺の周りには色んな子が来てくれた
阿部「秋めっちゃ人気だね、」
『ね、俺もこんな好かれるとは思ってなかった』
目黒「マジで秋君の周りにしかみんな行かないじゃん」
ラウ「それか、佐久間くんか康二くんのとこだね」
『やっぱりそこは人気なんだ』
深澤「いや、佐久間と康二は分かるんだけど秋はマジでわかんない」
『おい!深澤!俺が優しそうだからに決まってんだろ!』
渡辺「自分で言うな」
なんて言いながらも
俺は康二や佐久間みたいに
面白いわけじゃないのに
こんなに囲まれる理由がわからなかった
そんなことを考えていれば、また、
小さな女の子に手を引かれた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。