第222話

after story 12
7,820
2022/03/13 13:46



阿部side










朝食が終わり、ソファーの上でテレビを眺める


チラチラとあなたの方を見れば


目が合う。



阿部「今日俺が行こうか、?」



翔太との喧嘩なんて、


小さい口喧嘩はちょくちょくしてるけど


今回はなんだか長引く気がした


それを楽しんでる自分がいることも確かだ


多分、ふっかと照もそんなとこだろう


こくん、とだけ頷くあなたに


笑いながら返事をしてリビングを出た



阿部「ラウール、!起きて!」



軽く肩を叩いてそう言えば


うっすらと目を開けて、俺を見る



ラウ「あれ、あなたちゃんは、、?」



説明すると長くなるし、


かといって、


変に誤魔化すと不安そうな顔をするから、


悩んだ末、



阿部「あなたに聞いてみなっ、」



なんて、結局曖昧な答え方をした



ラウ「え、なんかあったの?」

阿部「さぁ、?」



多分、俺は今の状況を完全に楽しんでる


え、え、!?なんて言って慌てるラウールをおいて


佐久間の部屋へ



阿部「起きろ、!!」



同じく肩を叩けば


数分前と同じような反応をする


同じように返して、同じような反応をして、


同じように部屋を出ていった


いつも通り騒がしい朝だ。


それから、本題の翔太の部屋へ、



阿部「翔太、」



多分起きてるだろうな、とは思っていた


声をかけただけで反応し、俺の方を見てから、


大きなため息を吐き、顔を手で覆う



阿部「おはよ」

渡辺「ん、」

阿部「角生えてたけど」

渡辺「がちっ、!?」

阿部「ガチだよ」



嘘偽り無くそう言えば、


ベットの上に寝転がったまま


やらかした、なんて顔をする


ふふっ、と笑えば



渡辺「現実だった、」



なんて、バカみたいなことを言ってから


覚悟を決めたように起き上がる



阿部「謝るの、?」

渡辺「でも、1回だけだよ?」

阿部「まあ、ね、」

渡辺「そんな怒る?」

阿部「どっちもどっちじゃない?」



どっちの味方にもつかず、


また、曖昧な言い方をすれば


納得いかないような返事をして部屋を出ていく、


多分、いや、絶対、


これは長くなるな、なんて確信した












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