第184話

after story 1
15,297
2022/03/13 13:41





マネージャーさんの声とともに車をおりる



阿部「緊張してんの?」

『えっ、?』

阿部「すっごい険しい顔してたから」



そんなことを言われブンブンと顔を振る



『ちょっとだけね、久しぶりだし』

阿部「大丈夫だよ」

『嫌がられたりしないかな、私が女だってこと知ってるんでしょ?』



さっきからずっとこれだけが引っかかっている


シェアハウスに帰ってきて翔太に会った時だって


その時は自分の勘違いだったけど


もし、それが本当だったらって思うと


何故か怖くなってしまう



佐久間「多分それはないよ」



声のした方を向けば


笑いながらそんなことを言ってくれる



阿部「うん、ないな」

佐久間「だって、俺がバラしちゃった時もすっげぇ会いたがってたし」

『ほんとに、?』



不安になら私に2人揃って頷く



阿部「混乱はしてたけどね」

佐久間「それは間違いないわ」

『まあ、そりゃそうだよね』

佐久間「俺らでさえ混乱したもん」



そう言ってケラケラと笑い出す


私もどこか安心してきて


にこ、と笑えばさっくんも笑い返してくれる


スタジオに入るとあのころと同じように


「どーもー、Snow Manでーす!」


なんて言ってカメラの前で元気に挨拶をする


もちろん私はカメラの後ろから


みんなの様子を見るだけ


それだけでも楽しそうなみんなを見てると


こっちまで楽しくなってきて思わず頬が緩む


あっという間に時間は過ぎ


「以上、Snow Manでしたー!」


という声とともに撮影が終わる



ラウ「あなたちゃん、めっちゃ笑ってたね」

『楽しかったから』

向井「あなたも一緒に撮れば良かったのに」

『いや、だめでしょ』

ラウ「なんで?絶対ファンの人達喜ぶよ!」

『もう、退所してんだから』



そんなたわいもない会話をしながら楽屋に戻る


さっきからずっと


「あなたー、来て」


なんて言いながら名前を呼ばれてるけど


行ったら離してくれない事は十分分かっている


だんだん不機嫌になっていく翔太を


面白がりながら見ていると


急に楽屋の扉が空いた



「えっ、、」

「わぉ」

「え、ガチじゃん」



大男が6人入ってきたかと思えば


目が合った瞬間入口で固まる



『ひさしぶりっ、』



ニコッと笑いながらそう言うと


すぐに視界は真っ暗になった







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