渡辺side









俺の腕の中に戻ると



夢野「やっぱ、翔太がいいや」



なんて言いながら俺の方を向いてニコッと笑う


理性を保つのが大変だ



夢野「顔赤いよっ！」



なんて言ったあとケラケラと笑ってまたテレビ画面に視線を移す


酔った時まで小悪魔だ


あなたの頭をコツンッと叩き俺も映画に集中する


2本目もそれなりに面白く


あなたってセンスいいんだな


なんて思いながら俺の腕の中に収まっているあなたをみると


首をコックリコックリと動かして今にも寝そうになっている



『あなた、』



名前を呼ぶとハッと飛び起きて


「ねてたっ」なんて言いながらテレビ画面を見るけど


やっぱりまた眠たそうな顔に戻る



『あなた、先に寝ててもいいよ』

夢野「やだっ！」

『めっちゃ眠たそうじゃん』

夢野「眠たくないから、」

『嘘つけっ』

夢野「嘘じゃないもん、映画見てるからっ」



そう言って自分の頬をパンッと叩く


眠いなら寝ててもいいのに


まあいいやなんて思いながらまたテレビの方へ


クライマックスに入ると


当たり前だけど


腕の中のこいつは爆睡だ


俺の腕に抱きつきながら腕を枕にして気持ちよさそうに眠ってる


クライマックスで止めるのも悪いから


そっと頭を撫で


最後までこのままにすることにした


映画が終わると時間はもう1時ごろ


ラウールも眠たそうで


あなたに関しては起きる気配は全くない



向井「あなた寝たん？」

『ぐっすり』

深澤「あなたが見たいって言ったくせに」

目黒「てか、2本も飲んでるじゃん」

岩本「そりゃ寝るわ」



みんながふざけて顔をつつく度に


「ん〜」と言いながら眉間にシワを寄せ


俺の腕を抱きしめる力が強くなる



向井「あなたってさ、可愛ええよな」

『はぁ？！』

ラウ「わかる〜」

向井「しょっぴー、奪ってもええ？」

佐久間「えぇ！？じゃあ俺も！」

阿部「俺も参加しよっかな」

ラウ「ぼくもっ！！！」



そんなふうにふざけ出すみんなに


「いいわけねぇだろ」と怒鳴る


なんかちょっと本気ぽいのが怖いけど


あなたを背負い「もう寝るね」と言って部屋を出る



阿部「あ、！翔太ちょっと待って！」



そう言って俺を呼び止める阿部ちゃんのくせは変わってない


「送っておいて」と言えば満足そうな顔で親指を立てる


部屋に入りベットへあなたをおろし横に寝転がると


今日はあなたの方から抱きついてくる


まだ、ポカポカと暖かい体に身を寄せそっと目を閉じた