第86話

84.
16,373
2021/11/13 13:44





リビングに入ると


ソファーで寝っ転がりながら


スマホをいじっている翔太


そんな翔太のところに行って顔を覗く


1度目を合わせてくれたものの


すぐにそらさせれた



『なに、泊まってきたから怒ってんの?』

渡辺「べつに」

『怒ってんじゃん』

渡辺「だって、秋、夜に帰ってくるって言ったじゃん」

『そんなことは言ってないよ』

渡辺「言った」

『言ってない』



俺がそう言い張ると


大きなため息を吐いたあと


スマホに目線を戻す翔太



『翔太』

渡辺「なに」

『何にそんなに怒ってるの、それ教えてくれないとわかんねぇじゃん』

渡辺「全部」

『はぁ?たとえば?』

渡辺「まず、俺と遊びに行ってくれない事」

『はあ、』

渡辺「1番は泊まってきたこと」

『泊まってこなかったらそんな怒ってなかったの?』



俺が呆れ気味に翔太の話を聞いていると


周りにいたメンバー達も会話に参加してくる



向井「しょっぴー重症やね」

阿部「翔太重いよ、それじゃあ秋がどこにも行けなくなっちゃうじゃん」

『阿部ちゃんの言う通り』

佐久間「翔太、重すぎるのも嫌われるぞ」



なんて、佐久間が言うと


慌てた様子で俺の事を見てくる翔太



『いや、別に翔太のこと嫌いになることは無いよ』



俺がそう答えれば


少し嬉しそうににやけ始める翔太



『笑ってんじゃん、!』



なんて、俺が笑いながら翔太の顔を見れば


別に嬉しくねぇから、そう言いながら顔を隠す



向井「めっちゃツンデレやん」

深澤「素直じゃないね、」

ラウ「さすが翔太君」



みんなが翔太をいじる中


目黒が俺の隣に来る



目黒「今日ね秋君の代わりに俺が佐久間君とラウールとしょっぴー起こしに行ったの」



そう行ってくる



『あぁー、ありがとう』

目黒「でねっ、起こしに行ったのはいいんだけどねみんな酷いんだよ」

『何が、?』

目黒「佐久間君はまだいいとして」

『うん』

目黒「問題は翔太君とラウールなんだって」

『なんて言われたの、』

目黒「ラウールは秋君が良かった、とか言うんだよ?」



あまりにも不憫な目黒に


思わず声を上げて笑った



ラウ「だっていっつも秋君が起こしてくれてるのに急にめめになったからなんか嫌だったの」

目黒「いや、俺起こしてやってんだよ?」



そんな言い合いに、また、


笑いが止まらなくなる



目黒「もう絶対起こしてやんねぇからな」

ラウ「えー、」

『大丈夫だよ、ラウール俺が起こしに行くから』

ラウ「ほんとに?!やったぁ!!」

目黒「寝坊すればいいのに」



笑いながら二人の会話を聞く



目黒「1番酷いのはしょっぴーだからね、」



なんて言って翔太の肩を叩く目黒



『知りたい』

目黒「どんな反応されたと思う?」

『え、わかんねぇ』

目黒「無視、」



まさかの答えに


目を見開いて驚いた



『え、嘘でしょ』

目黒「まじだよ、俺が起こしに行ってあげたのに無視だよ?さすがにやばくない?」

『翔太、それはダメだよ、』



翔太に向かってそう言うと


翔太は目黒の方に向いて



渡辺「それに関してはマジでごめん」



なんて、以外にも素直に謝る翔太



目黒「いいよ」

向井「めっちゃ平和やね」

阿部「だね」



そんなにっこにこのメンバーを見ながら


俺も頬が緩む



『翔太、今度の休み送っておいてね』

渡辺「え、?」

『予定立てとくから』

渡辺「ありがと」



そう言って笑う翔太に


笑顔でうん、とだけ返した








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