第138話

136.
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2021/12/02 12:44





声のするほうをむけば


ドアの横にはめめが立ってた



『めめっ、』



何も言わずに、私のとこまで来てから


そのまま私のことを抱き寄せる



目黒「何してんの、」



めめが私のことを抱きしめたまま


翔太の方を見る


翔太は何も言わなかった



目黒「あなた、?大丈夫?」



私の顔を覗きながらそう聞いてくるめめ


うん、とだけ返した


頭を撫でたあと、行こ、とだけ言って


私の腕を引っ張り、部屋を出ようとする



渡辺「待って、」



反対側の腕を翔太が掴む


その手を振り解くことはできなかった



目黒「翔太君、自分が何やったかわかってないの?」



それから、私の腕から


無理やり翔太の手を振り払うめめ


そのまま部屋を出ていこうとするから



『まって』



なんて言って、引き止めた



目黒「なに、翔太君の味方するの」

『そうじゃないけどっ、』



怖い顔でそう聞いてくるめめに


小さい声でそう返す


確かに翔太のしたことは間違ってるけど


間違ってるけど、


突き放せなかった


翔太の方を向けば、そのまま目をそらされた



目黒「翔太君、あとで、」



何も言わない私の腕を掴み


無理やり部屋から出る



『めめっ、』



名前を呼ぶけど


振り向きもせずにそのまま私を引っ張る



「秋、?」



少し離れたとこから名前を呼ばれ


顔を上げれば階段から上がってきた深澤と目が合う



深澤「どーした、?泣いてんじゃん」



俺のとこまで来て


指で涙を拭ってくれる



深澤「秋、どうしたの?」

目黒「なんでもないです」



とだけ言って


そのままめめの部屋へと入っていった










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