第11話

9.
23,993
2022/09/25 02:16



目黒蓮×夢野秋










「目黒ってマジでスタイル良いよな」

目黒「秋くんも普通に良いじゃん」

「いや、目黒に言われても嬉しくねーよ」



10人体制でのデビューが決まって


挨拶を交わした時は


お互い存在を知ってるだけ。ぐらいの中だった


それでも、目黒が俺のことを慕ってくれて


今ではしょっちゅう2人で遊びに行く



目黒「え、じゃあさ、今度俺が秋くんコーディネートしてあげる」

「まじ?」

目黒「土曜日は?」

「え?」

目黒「ん?次の土曜日、空いてる?」



そんな急にお誘いを受けるとも思わず


慌ててスケジュールを取りに、鞄のところへ


そんな俺を鞄の隣にいた翔太が見る



渡辺「目黒と買い物行くの?」

「うん、いいだろ?しかも目黒がコーディネートしてくれるんだって」

渡辺「目黒ぉー、俺も行っていー?」

目黒「デートなんでダメです」

「だって、どんまい」



わかりやすく悲しそうな顔をする翔太を無視して


予定を確認すれば


土曜日の欄は真っ白だった


目黒に向かって親指を立てれば


嬉しそうな顔をするから


真っ白な欄を黒文字で埋めた


そして、次の日の土曜日


駅前に行けば、浮き立つほどのスタイルの良さに


すぐに見つけた



「よ!」

目黒「おはよ、行こっか」



それから、2人で街中を歩く


洋服に疎い俺は、目黒に言われるがままに


必死についていく


でも、それが新鮮で楽しかったり



「どう?」

目黒「かわいい」



それから、また違う服を着て


更衣室のカーテンを開ける



「どう?」

目黒「かわいい」

「真剣に考えてよ」

目黒「いやマジだって」



最終的には変なクマの帽子を持ってきやがったから


被りもしないまま突き返した


レジで財布を出す俺を止めて



目黒「俺からのプレゼントって事で」



なんて、かっこいいことを言って


お会計を済ませる目黒



目黒「最後に一店だけ。いい?」

「もちろん」



楽しそうな目黒についていって


着いたお店は見るからに高そうな雰囲気



「ここ?」

目黒「そう」

「目黒っぽい」

目黒「なにそれっ、」



俺の顔を覗いて笑ってから


なんの躊躇もなくお店に入っていく



「何買うの?」

目黒「来て」



手を引かれ鏡の前に立たされる


それから、同じ服を二つ手にとって


一つは俺の前に


もう一つは自分に



「おそろい?」

目黒「そう、嫌だ?」

「全然」

目黒「まじ!?」



嬉しそうにする目黒が可愛くて


笑いながら頷いた



目黒「買ったら着る?」

「当たり前じゃん」

目黒「ほんと?」

「本当だって」



そんなに嬉しいかよ、


面白くて笑う俺を置いてさっ、と会計を済ませ


お店を出る



目黒「明日着てきてよ」

「みんな絶対なんか言うよ」

目黒「いいじゃん」

「うわ、確信犯だ」

目黒「みんなにマウント取るの」

「なにそれ」



駅の改札で手を振る目黒に


俺も手を振り返す



目黒「秋くん」

「なに?」

目黒「ちゃんと、着てきてね」

「わかったって!!!」



そう叫んでから改札をくぐった


次の日きちんとお揃いのパーカーを着て


楽屋の扉を開けた



渡辺「おは、よ」



1番初めに目があった翔太は


俺の着てるパーカーを見て


すぐに気づいたらしい



渡辺「目黒とお揃いじゃん」

目黒「翔太くん気づくの早」

宮舘「本当だ、いいじゃん」



翔太がそういえば


みんなが集まってくる


もうそうなれば、康二やラウールはうるさいわけで



ラウ「ずるい!!」

「わかったから!ラウールも今度一緒に買い物行こ!」

向井「俺も!!」

「うん!わかったわかった!」



どんどんと埋まるスケジュールに


幸せだと気付かされる


このまま一生バレずに


10人でずっといられたらな


また、そんなことを思ったり



阿部「目黒とおそろい買えてよかったね、似合ってる」



そう言う阿部ちゃんは


俺が本当は嬉しいこと、知ってるんだ



「ありがとう」



だから、照れながらもそう返しておいた













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