それから、輪廻と雪村は広間に向かって歩いていった。
が.....
誰もいない広間を見回して、雪村は首を傾げた。
まだ、輪廻がいるから良いものの、下手に屯所内を歩き回れば、また余計なものを目にしてしまうかもしれない。
あの夜、雪村が見てしまった新選組の秘密。そんなものに、近づいてしまうかもしれない。
雪村が輪廻にやはり部家に戻ることを伝えようとすると....
ふと玄関のほうから、かすかな物音が聞こえてきた。その物音に輪廻も気づくと二人で玄関の方をそっとのぞきこんだ。そこにはーー
今から出かけるのか、原田と永倉の姿があった。その姿を見つけた雪村は原田、永倉に声を掛けた。
そう、雪村が声を掛けたことに輪廻も驚いたがまたすぐに無表情へ戻っただが、永倉は..
外に出ることができれば、父親のことが何かわかるかもしれない。そう思った雪村は、原田永倉のふたりに声を掛けたのだった。
原田がいった言葉に永倉は反論していた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。