第27話

二度目のピンチ?嘘だろおい
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2021/04/08 11:44
てつや「ダメだなぁ......」
りょう「何が、だよっ......はぁ」
横にいるりょうは物凄いバテている
酸素を求め、必死に呼吸をする
流れる汗も拭い、あー...と唸っている
てつや「そんなんじゃ俺の相棒を名乗るのは無理だねって話」
両手でやれやれ、というポーズを取る
りょう「あのなぁ、確かにはじめんに教えられたとはいえ体力を伸ばしてはいねぇんだよ、バケモンかよお前はほんと...」
てつや「まぁね、体の作りはだいぶ違うし、こりゃ相棒失格かもな」
りょう「うるさいなぁ......」
てつや「とにかく、今日は帰ろうぜ...疲れてんだろ?今日はもう解散しよう」
パンッと手を叩いて、りょうにスポドリを渡す
りょう「ん、分かった...」
ふぅ、と落ち着いて息をし出したりょうを見るとだいぶ呼吸も整っているのを感じる
てつや「俺今日はやることあるから家来んなよ、じゃあ...」
りょう「何すんの?」
てつや「俺にもプライベートはある、まあ明日な」
簡単に手を振ってりょうを置いていき、その場を後にする
早足で帰路につく
てつや『海外の盗みは下手すりゃ死ぬかもしれない...今は怪盗殺しもあるし、こりゃちょっとズルいけど、裏ルートであれを入手しなきゃいけない』
あまりは気は乗らないけど...
家に着いて、そこで何かを思い付くてつや
てつや『待てよ、別に裏ルートじゃなくても警察署に忍び込めばあるいは......』
裏ルートで入手してしまうと、後で警察に不振に思われ俺への足がついてしまう
てつや「よし、なら...」
そうと決まればすぐに手に入れよう
俺は仕事着を引っ張り出して、カッコつけてそれを身に纏う
帽子と仮面も忘れずに...っ、と
ベランダから出るにしてはまだ外は明るい
なら普通に玄関からでいいか、怪盗Tの実態は警察以外にはまだ知られてないし
てつや「おいでアルル、久しぶりに一緒に行こう」
足元にいるアルルは口に何かを咥えている
チューズワンの腕輪だ
てつや「どうして......」
最近は着けてなかったな、これ
アルルはてつやの手に腕輪を置いて一鳴きする
てつや「着けてけってか?うーん...」
この腕輪をまだ謎が多い
ムーンプリンスの指輪の時に光ったあの時
一体何を示すのか...
初めてこの腕輪に触れたときも、この腕輪は光った
謎多き腕輪...なるほど
てつや「分かった、着けてくよ」
腕輪を着け、アルルを肩を乗せていつも通り家を出るようにドアを開けたら
虫眼鏡「うわっ、ビックリした...」
てつや「......えっ」
虫眼鏡「?何その格好...」
終わった.......何でここに虫眼鏡が?




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