第15話

新たな決意
361
2020/12/28 06:40
はじめしゃちょー『うぁぁぁぁてつや大丈夫!?おいら心配してたんだからねぇ!!』
てつや「うぅ、ごめんなさい...」
電話をしているてつやの横で、りょうが苦笑していた
はじめしゃちょー『もうほんとに終わったかと思ったよあの時は、てつや死ぬかと思ったもん』
てつや「足引っ張ってすみません」
はじめしゃちょー『いいよいいよ、むしろてつやが無事で良かったぁ、おいらなんか帰ってきたあと何処行ってたんですか?ってやふへゐくんに叱られたよ...明日早いのに遅くまで起きてちゃダメですよって、』
てつや「あはは...」
はじめしゃちょー『はぁ、てつやが無事で何よりだわ、元気そうだし声聞けて良かった!この間はお宝盗むの手伝ってくれてありがと、またなんかあったら連絡するから!!』
てつや「あっ、ちょっ俺撃ったやつって誰です...」
プツン、と電話が切れた
用件まだ終わってないのに...
りょう「はじめんも怪盗なの?」
呆然と立ち尽くすてつやにりょうが聞いた
てつや「うん、あっちの方が早くやってた」
言ってもいいか迷ったけど、隠したってどうせバレる
言った方が良い
りょう「やたら運動神経良いのはそういう理由か」
てつや「そう、俺も実は良いから」
りょう「例えると?」
てつや「800メートル...一分半?」
りょう「お前手抜き過ぎ...」
少しだけ悔しそうな顔をしたりょう
てつや「まぁ本気でやることなんて多分ないよ、だらけてる俺が一番だし」
パソコンを立ち上げ、眼鏡をかけるてつやの後ろからそっと画面を覗く
りょう「何すんの?」
てつや「次のめぼしい宝探し、俺を撃ったやつはおそらくじいちゃん殺したやつと一緒さ、とりあえず価値がある近場の宝盗みに行く、もしかしたらソイツ来るかもだし」
りょう「ふーん...一つ思ったんだけどさ」
てつや「何?」
りょう「俺の身体能力でも、怪盗って出来る?」
いきなり何を言うかと思えば
てつや「さぁ...あんま詳しくはないけど、出来なくはないと思うよ、りょう運動神経良い方だし、基礎さえしっかりしてれば...それが?」
りょう「俺もなろっかなって」
てつや「...は?」
なるって何に?まさか怪盗!?
てつや「いや、止めとけよりょう...危ないし、お前どっちかつーと止める方だろ」
りょう「でも俺だけがメンバーの中で、唯一今のてつやの善き理解者だと思うけど?」
ニコニコと変わらない笑顔をよく浮かべれるもんだ
りょう「教えてよリーダー、俺は...」
どうすればいい?と指を指された
悪い笑顔に変わってる
何を言っても無駄だ
てつや「危なくなったら俺のこと守れよ?そういう約束だからな」
りょう「なんで経験者のお前が守られる側なんだよwwいいよ、守ってあげる、元よりそのつもりだし」
てつや「しょうがねぇなぁ...」
メンバーをみすみすこっちの世界に入れるのは気が引ける
でも助けてくれるのは嬉しい
一人でやるよりかは、ね
りょうは頼りになる、磨けばそれなりに
何より、メンバーの中で一番頼りにしてるかもな...と、てつやは無意識に考えていた




てつや「てか、ずっと気になってたけど...よく俺だって分かったねあの格好してたのに」
りょう「あぁ、少しね」
てつや「?」
りょうは尚もあの時つけた印を見る、と言っても、もう消えかかってはいるが
りょう『キスマークつけとけば、お前だって分かるからな...それする相手、お前ぐらいだしね』






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