第8話

爆破
563
2018/05/30 21:08
中峯優太
わぁ!お父さんの名前だ!
中峯鈴香
ホントだ!
倉持柊翔
これって…
龍田斗真
ああ…
日下美琴
海斗さんが村人の誰かを殺さな
いと奥さんの咲良さんが死ぬと言うことだね。
神崎舞冬
まぁ、あんなに変な死体が見つかったんだから…警察も来るんじゃないかな?
倉持柊翔
う〜ん…
乙葉湊
柊翔、どうした?
倉持柊翔
これって、鈴香達のお父さんに伝えた方がいいのかな…
赤井夏稀
伝えた方がいいと思うよ、咲良さんの命もかかってるし…
龍田斗真
誰が言いに行くの?
乙葉湊
こういうのは年上の方が信じてもらえやすいから…響と美琴が行ってきたら?
日下美琴
まぁ、いいよ。
長谷川響
んじゃ、行くか。
日下美琴
うん。
響と美琴が出て行った。
倉持柊翔
あれ?夏稀さんじゃないの?
乙葉湊
夏稀さんになると、現実見ろとか言われそうじゃん?
倉持柊翔
あ〜…なるほど。
暫くして、響達が戻ってくる。
赤井夏稀
海斗さん、どうだった?
日下美琴
全然ダメ、信じていない。
長谷川響
もしも本当なら犯人をぶっ殺すとか物騒なことを…
神崎舞冬
まぁ、村人の誰かが一人死ぬのは決定してるからそれが誰かの問題だけどね…
乙葉湊
たしかに…
赤井夏稀
取り敢えず、夜になったらまた考えてみようよ。
倉持柊翔
うん…
その後、夜になり話し合った。
結果は鈴香達のお父さんに判断してもらう。
11時40分を過ぎた頃に家を出た。
神崎舞冬
優太君、寝ちゃったね〜…
倉持柊翔
こんな夜中まで遊ぶから…
中峯鈴香
だけど、お姉ちゃんの鈴香は起きてるよ…!
神崎舞冬
鈴香ちゃんは偉いね〜…
中峯鈴香
えへへ〜
年下は年上が家まで送るということになり、
俺は舞冬さんと一緒に歩いていた。
遊び疲れて既に寝てしまった優太は舞冬さんが背負っている。
11時55分頃に鈴香達の家に着く。
鈴香達のお母さん、咲良さんは優しい人。
だから、怒られないとは思うけど…
舞冬さんがノックをする。
神崎舞冬
すいませ〜ん…
中峯咲良
は〜い…あら、舞冬さんと柊翔君じゃない。
倉持柊翔
優太と鈴香を送りに来ました。
中峯鈴香
お母さん、ただいま!
中峯咲良
おかえり〜
神崎舞冬
優太君は寝ちゃいました。
鈴香達のお母さんも苦笑いを浮かべていた。
世間話をしていると…
中峯咲良
やっぱ、こういう時は元気でいた方がいいで ───
ボンッ!という音が鳴る。その瞬間…
鈴香達のお母さんが辺りに飛び散った。
中峯鈴香
え…お、母さん…?
倉持柊翔
鈴香!!
俺は慌てて鈴香の目を両手で塞ぐ。
神崎舞冬
まさか…!
舞冬さんが時計を見る。
針は長針、短針共に0を指していた。
倉持柊翔
0時…
神崎舞冬
だから、咲良さんが…
辺りは真っ赤に染まり、俺達は爆破された時の血飛沫浴びていた。
肉、骨、内臓、眼球…辺り一面に飛び散っていて気分が悪くなった。
すると、鈴香達のお父さんがやってきた。
中峯海斗
おい、どうした……って、え?
恐らく、鈴香達のお父さんから見ると目の前には真っ赤に染まった俺達、何故かある内臓や肉塊、骨だろう。
中峯海斗
い、一体何が…
神崎舞冬
さ、咲良さんがいきなり爆発したんですよ…僕達の目の前で…
中峯海斗
は?これが咲良?
俺達が無言だったことから真実だと悟ったのだろう、その場に泣き崩れていた。
神崎舞冬
………優太君と鈴香ちゃん、家に入れときますね。
舞冬さんは静かにそういうと、片手で優太を背負い、片手で鈴香を抱き上げると中峯家と入っていった。
終わり戻ると、俺達はその場から去った。

プリ小説オーディオドラマ