第31話

願い side神崎舞
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2018/07/15 10:35
えっと、次は…柊翔を殺したところだね。
散々、兄さんと親がいないことを言われ、
煽られた僕は遂に怒って柊翔を押した。
突き落とされたのに…柊翔の顔は微笑んで
いるように見えた。
そして、何故か僕の目からは一筋の涙。
何で?今までどんな時でも泣いたことなんか一度も無かったのに…
神崎舞
…あぁ、なんでこんなところで
ミスっちゃったのかな……
僕はそう呟くと涙を拭き、村へ。
戻ると丁度電話がかかってきた。
見たことない番号で友達にはいない。
神崎舞
……何。
???
『何って酷いなぁ…まぁ、GM
です。君が勝者なので優勝景品
の話をしようと思って。』
神崎舞
へぇ…
GM
『反応冷たいって。あー、また
話がズレた。えっとね、景品は
何でも願いを一つ叶えること。
さぁ、君の願いは?』
神崎舞
え、本気で言ってるの?そんな
ことあるわけないでしょ。
GM
『いいからいいから。』
神崎舞
…記憶を……
GM
『ん?』
神崎舞
…DEATH GAMEに関する記憶を
全て消して。あと、家族構成の
部分を。
GM
『ファイナルアンサー?』
神崎舞
そう。
GM
『OK、30分後に消えるからする事あるならしときなよ〜』
電話が切られる、すると…
室田結花
まーちゃん!
そこには僕の親友の結花がいた。
神崎舞
…結花…どうしたの?
室田結花
どうしたはこっちのセリフ!
何があったの!?村の入口は入れないようにされてるし…
神崎舞
あ、やっぱそうだった?
室田結花
うん…それに村がボロボロ…
結花が僕に心配そうな視線を向けている。
どうせ、忘れるなら一人くらい教えても…
神崎舞
…結花、ついてきて。
室田結花
?…
僕は結花を連れて自分の家へ。
兄さんの部屋の扉は閉めたから大丈夫。
玄関の血痕にかなり驚いていたがそんなことを考えている暇など無かった。
部屋に入ると村から出る準備、兄さんの部屋からキャリーバッグを引っ張り荷物を詰める
そして、ノートを持ってくるとペンを取った
室田結花
まーちゃん?
神崎舞
…今から全てを結花に教える。
僕に何があったのかを。
そして、僕はノートにDEATH GAMEのことを書き留めながら結花に話し続けた。
良かったことに30分以内に終わった。
ノートを集会場に置き、2人でコンクリートの壁を越える。
その時、突如頭痛が襲った。
神崎舞
っ…!!
頭を抱え込みその場に蹲る。
結花が心配そうに僕の方にやってくる。
神崎舞
ね、ねぇ…結花。覚えてて。
このピンがDEATH GAMEの開幕
の印ってことを…!
諦めた僕は髪から黒いヘアピンを抜き結花に渡す。そして、ウィッグを取ったその瞬間…
……長い黒髪が現れた。
室田結花
!…髪が……
神崎舞
騙すようなこと、ごめん…!
けど、こうするしか無かった…
僕がショートカットをしたことなんか1度もない。だって……
考えていたがそこで意識は途切れた。














……あれ、何でこんなところに…?
目が覚めたので周りを見る。
室田結花
あ!まーちゃん、起きた?
神崎舞
うん、起きたけど…
疑問に思ったことを口にする。
神崎舞
…私、何でこんなに怪我してたんだっけ?てか、何で森に…
一瞬、結花は驚いた表情をしたがスグに笑う
室田結花
木から落ちて切っちゃったの!
一緒に遊んでたじゃん!
神崎舞
あぁ、そっか…
物忘れ酷いのかな…私の家って
何処?
苦笑いを浮かべながら結花に聞く。
室田結花
……嫌だなぁ、まーちゃんは私
の家に一緒に住んでたよ!ほら
早く帰ろ!
手を引かれ、私は歩き出した。
何処かおかしいような気がしたが何故かこの時は頭が働かなかったのだ。








頭を抱えながら舞ちゃんは言葉を続ける。
そして、2つ目の話を終えた時顔を上げた。
神崎舞
…さぁ、次が最後の話だよ。

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