あの日…………僕があなたの男に刺された日
脇腹に刺さったナイフを抜いて、家から出ていった二人を追おうとした。
すでに二人の姿は消えていた。
何もかも、奪われた気分だった。
それからも、あなたを探し続けた。
が、探そうとするたびに邪魔が入った。
きっと、パクジミンの差し金だろう。
そんなある日…………
街を歩く、あなたにそっくりな女を見つけた。
運命だと思った。
いざ誘拐して…名前も聞きだしたら、同姓同名…………二人目の“あなた”。
こんな運命的なこと、あるのか??
僕は、2度と手放さないと誓った。
僕の、愛しい人を。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!