第9話

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2020/04/09 18:15
side:雪田







今年も花火大会がやってきた。







浴衣を着て大吾と見に行くことになっている。







ただ、集合時間を過ぎても大吾がこない。







花火開始1時間前に集合だったから時間に余裕はある。







いくら電話しても繋がらない。







私は大吾を探しに行くことにした。






大吾の家に行くと、お母さんがでてきた。







西畑母「あらあなたちゃん。どうしたの?」







なんて言う大吾のお母さんは目がとても赤く、







涙ぐんでいた。







雪田『あの!!大吾を探してて!知りませんか?』







西畑「大吾なら、浴衣を着てあなたちゃんの元へ行ったはずなんだけど。」







雪田『そうなんですか!ありがとうございます。』








入れ違いかな!?







私は1つ思い当たる場所があったので行くことにした。







そこは何かあった時に行く場所。







裏山の公園だ。







予想通り大吾はそこにいた。







雪田『なにしてんの??花火始まるよ?』







西畑「あ。あなた。ごめんなぁ。」







大吾が目に涙をいっぱいためて言うから、







何かあったのかな??







雪田『あれ??ミサンガは??』







私と大吾はおそろいのミサンガをつけている。







それなのに大吾はつけてなかった。







西畑「あぁ。ミサンガは家に置いてあるよ。笑」







雪田『そーなんや。』







どうして家に置いているのか、分からなかった。







西畑「ここから花火見ようか。」







雪田『もう間に合わんもんな。そうしよ』







西畑「ごめんな。あなた」







ドーーーンッ







花火が上がった。







綺麗な綺麗な花火だ。







西畑「あなたいつもありがとう。大好きやで。」







なんて今にも消えそうに言うから







あなたを強く抱きしめることしか出来なかった。























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