side:雪田
次の日、大吾のお母さんから連絡があった。
「最後に会って欲しい。」
わたしには意味がわからない。
最後って何?なんで病院にいるの?
パニックになりながら病院へ走った。
案内された部屋には
人工呼吸器を着けた弱々しい大吾がいた。
私の姿を見るなり大吾が涙を流した。
西畑「あなた大好きやで。」
ピーーーーー
聞きたくもない音が流れた。
大吾のお母さんはお父さんに支えられながら泣いていた。
でも私は理解できなくて。
ただひたすら大吾の手を握って
泣くことしか出来なかった。
信じたくもなかったんだ。
大吾が居なくなるなんて。
『きっとドッキリに違いない。
” ドッキリ大成功~!! ”
って笑いながら出てきてくれるんでしょ??』
『ねぇ。大吾。返事してよ。』
『大吾!!ねぇ!!!泣』
『早くっ。起きてよっ。泣』
どうして。なんで大吾なんですか??
神様。嘘だと言ってください__________
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。