4月 始業式 @夢丘学園高校
学校が始まった。
単位も無事取れて、今日から2年生だ。
最後に学校へ行ったのは
バレンタイン前だったはず。
仕事ばかりであまり行けていなかったし、
春休みが長かったこともあり、
久しぶりの学校だった。
クラス替えにも気持ちをワクワクさせながら、
電車へ乗った。
学校の最寄り駅に着くと、
幼馴染の▲▲と去年クラスが同じで
仲良くなった△△△ちゃんがいた。
そういって私の元へ走ってきて抱きついてくれた。
元気で明るい彼女は、お姉ちゃんのような存在だ。
そんなこと言いながらだるそうに歩いてくる彼は、
なかなかのイケメンで、スポーツもできる。
モテ男だ。自慢の幼馴染だ。
2人のやりとりをきいていると、
私もきちんと高校生なんだな〜と思える。
3人で学校に向かって歩いていると、
入学してきたばかりの1年生がチロチロこちらを
みてくることに気づいた。
さすが、▲▲と△△△ちゃんは
先輩からも後輩からも、
タメからもモテるからなぁ〜...
当の2人は全く気づいてないみたいだけど。
校門を抜け、靴箱の手前に
貼り出されたクラス分けを確認する。
人が多くて、なかなか自分の名前を
探し出せないでいると
3人でクラスおんなじなんて、幸せだ。
仕事であんまり来れないかもしれないけど、
少しでも学校にこれるときに2人に会えるのは
私にとってとてもとても嬉しいこと。
担任の先生が来て、式などを行なった。
この日は午前で学校は終わった。
そんなたわいもない話をしながら、
3人でカフェに行くことになった。
最近駅前においしいお洒落なカフェができたらしい。
お店に入ると見覚えのある顔がお出迎えしてくれた。
席について、私はおすすめされたフレンチトースト、
△△△ちゃんはパンケーキ、
▲▲はパスタを頼んだ。
▲▲兄からタピオカドリンクを
おまけにつけてもらった。
食べながら春休み前の学校のことや
最近流行ってるものを
2人が私にたくさん教えてくれた。
△△△ちゃんが説明してくれたジャニーズJr.には
いくつものグループがあった。
私はその話を聞いて、まさか、と思った。
やっぱりそうだ。彼らのことだ。
驚き過ぎた私は呆然としてしまった。
こんなにも彼らが人気だっただなんて。
こんなにも身近に彼らの存在を知る人がいたなんて。
驚きだらけで、時間はあっという間に過ぎた。
久しぶりに、高校生らしく過ごせたなと思った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!