第9話

* y o u side *
623
2020/02/18 01:28
4月 始業式  @夢丘学園高校


学校が始まった。

単位も無事取れて、今日から2年生だ。

最後に学校へ行ったのは

バレンタイン前だったはず。

仕事ばかりであまり行けていなかったし、

春休みが長かったこともあり、

久しぶりの学校だった。

クラス替えにも気持ちをワクワクさせながら、

電車へ乗った。


学校の最寄り駅に着くと、

幼馴染の▲▲と去年クラスが同じで

仲良くなった△△△ちゃんがいた。
△△△
あなた〜!!おひさぁぁ!!
そういって私の元へ走ってきて抱きついてくれた。

元気で明るい彼女は、お姉ちゃんのような存在だ。
▲▲
あれ、久しぶりにあったら
太ったんじゃね?
そんなこと言いながらだるそうに歩いてくる彼は、

なかなかのイケメンで、スポーツもできる。

モテ男だ。自慢の幼馴染だ。
△△△
うわー、▲▲って
そういうとこあるよねー
もっと素直になりなさいよ!
▲▲
いつでも素直ですけど?
え?素直だから言ったんですけど?
2人のやりとりをきいていると、

私もきちんと高校生なんだな〜と思える。
あなた

もう!2人とも行くよー
おいてっちゃうよ?笑

3人で学校に向かって歩いていると、

入学してきたばかりの1年生がチロチロこちらを

みてくることに気づいた。

さすが、▲▲と△△△ちゃんは

先輩からも後輩からも、

タメからもモテるからなぁ〜...

当の2人は全く気づいてないみたいだけど。


校門を抜け、靴箱の手前に

貼り出されたクラス分けを確認する。

人が多くて、なかなか自分の名前を

探し出せないでいると
▲▲
うわ、俺らまた3人
おんなじクラスじゃんかよ
あなた

え、本当に?!

△△△
あなたやったねー!今年もよろしく!!
あなた

よかったぁぁぁあ安心したぁぁぁ!

▲▲
うるせー、ほらさっさと行くぞ
3人でクラスおんなじなんて、幸せだ。

仕事であんまり来れないかもしれないけど、

少しでも学校にこれるときに2人に会えるのは

私にとってとてもとても嬉しいこと。


担任の先生が来て、式などを行なった。

この日は午前で学校は終わった。
△△△
あなた〜今日オフ??
あなた

そうだよ!

▲▲
あ、そうなの?珍しい
あなた

最近はそんなに忙しくないかな〜、
学校来たいし

△△△
学校来たいなんて言う女子高生、
あなたくらいだよ?笑
▲▲
純粋ちゃんは
人生ハッピーでいいですね〜
あなた

えー2人に会えるし
青春感じるじゃん?笑

そんなたわいもない話をしながら、

3人でカフェに行くことになった。

最近駅前においしいお洒落なカフェができたらしい。

お店に入ると見覚えのある顔がお出迎えしてくれた。
▲▲兄
あれ、あなたじゃん!
あなた

え!もしかしてここって、

△△△
そう!▲▲のお兄さんのお店!
そして▲▲のバイト先!
▲▲
おい余計なこと言うなってー
あなた

さすがお洒落兄弟、やることが素敵笑

席について、私はおすすめされたフレンチトースト、

△△△ちゃんはパンケーキ、

▲▲はパスタを頼んだ。

▲▲兄からタピオカドリンクを

おまけにつけてもらった。

食べながら春休み前の学校のことや

最近流行ってるものを

2人が私にたくさん教えてくれた。
△△△
あ、この曲!
▲▲
ん?あぁ、なんか最近
あちこちで流れてるな
△△△
キンプリだよキンプリの新曲!
4/3にでたの!
あなた

アイドル好きだもんね〜△△△ちゃんは

▲▲
あなただって、仕事してたら
アイドルくらい会えちゃったり
するもんじゃないの?
あなた

いやでも私撮影とか単独だし、

△△△
えー!あ、最近注目の
アイドル教えようか?!
▲▲
うわ、長くなるぞこれ
△△△
ジャニーズJr.っていう
アイドルのたまごってかんじ?
だけどねめちゃクオリティー高いの!
デビューしてても
おかしくないレベルの集団なの!
あなた

そうなんだ、それはグループの名前なの?

△△△ちゃんが説明してくれたジャニーズJr.には

いくつものグループがあった。
△△△
....で、関ジュなら
今あたしの推しはなにわ!
▲▲
なにわ?ってあれ、
この間テレビ出てた?
△△△
え!▲▲たまにはやるじゃん!
みてたの?
▲▲
母さんが見てて
たまたまリビングにいただけ
私はその話を聞いて、まさか、と思った。
△△△
あなた!おぼえて!
なにわ男子、なにわ男子だよ!
やっぱりそうだ。彼らのことだ。

驚き過ぎた私は呆然としてしまった。
あなた

あ、、、、知ってる、、

▲▲
ん?なんだって?
急に蚊の鳴くような声で
あなた

その人たち、会ったことある私、、

△△△
えええええええええ?!
いつどこで?!
▲▲
落ち着け
あなた

▲▲が言ってた番組の収録を
見学させてもらったの

△△△
え!すごい!
あなたすごいよそれ!いいなぁ〜
こんなにも彼らが人気だっただなんて。

こんなにも身近に彼らの存在を知る人がいたなんて。

驚きだらけで、時間はあっという間に過ぎた。
△△△
また明日ねー!
▲▲
おう、またなー
あなた

ばいばーい!

久しぶりに、高校生らしく過ごせたなと思った。

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