『最近一緒におれんくてごめんな...』
忙しくなってきた和也が言ってきた
何か悩み事でもあるみたいに
暗い表情で謝ってくる
「和也、なんかあった?」
『仕事ばっかりで、あなたのこと幸せにできてへんのやないかって... もし、あなたが違う男のところ行ったらどうしよって不安になって...』
「...和也、私ね、幸せだよ。ほかの男のことなんて考えてないよ。和也しか見えないんだよ?」
「朝起きたらおはようって言って、」
~回想
「おはよう、和くん」
『んん、おはよう、』
「起きて?」
『朝だけ和くんって呼ぶの萌える』
「いいから起きて」
『はい笑』
~終わり
「行ってらっしゃいのちゅーして、」
~回想
「和也!時間やで!?」
『え!?嘘!!』
「もう時間!はよ!」
『あ、行ってきます!!』
「行ってらっしゃい!」
『あ!!』
「え!?なに!?忘れ物!?」
『うんっ!.......ちゅ』
『行ってきます!!』
~終わり
「おかえりなさいのぎゅーして、」
~回想
『ただいまー』
「おかえり」
『あなた~ぎゅーー』
「ぎゅーーー、おかえりなさい」
『ただいま~疲れ吹っ飛んだぁー!』
~終わり
「一緒に夜ご飯食べて、」
~回想
『「いただきます」』
『うまっ!!』
「ほんま!?よかったー!」
『ホンマに美味しい!』
~終わり
「一緒にお風呂はいって歯磨きして」
~回想
『風呂入ろー』
「んー、」
『あなた、はーやーく』
「ねむい、」
『お風呂と歯磨きはせなあかんやろ?』
「んん、」
~終わり
「布団に入ったらお互い今日あったいい事と嫌だったこと発表して」
~回想
「今日はな、掃除したんやけど、ホコリが多くて嫌やった」
『ちっさいな笑』
「和也は?」
『思いっきりすべった』
「ふふふ」
『笑わんといてー!』
「良かったことはね、、ためてたビデオ見終わったのと、和也にご飯美味しいって言ってもらった!」
『かわいい』
「和也」
『楽屋にあったお弁当とあなたの夜ご飯がすっごい美味しかった』
「ふふ、弁当と一緒だうれしい」
『ただの弁当じゃなくて、高級弁当な、』
「うれしい、」
~終わり
「そして、和也におやすみって言えるんだもん」
『ありがとう。あなた、一生大切にする』
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。