第2話

3人の行き先
283
2023/03/19 20:29
エーミールside
教え子達と飲んだ帰り、子供を拾った。
見方を変えれば誘拐になってしまうが、傷だらけだったので
正当な判断だろう。うん

連れて帰ったのはいいもののしんぺいさんは寝てしまっていたので
個チャに起きたら連絡くださいとだけ入れて俺も寝る事にした。









ヴゥッ
朝、念のため付けたままにしといたインカムが鳴った
私
はいこちらエーミール
しんぺい神
しんぺい神
{ごめんね〜エミさん、寝てて
準備できたから連れてきて〜}
私
了解です
寝ているこの子を昨日と同じく背負い部屋を出る。
そのとき、背中に強い衝撃を受けた

振り返るともう遅い、その子は走り出していたい。
ただ、焦ったのも束の間、その子はフードを引っ張られ、宙に浮いていた
離せっ
コネシマ
コネシマ
話すわけないやろ、アホか
コネシマ
コネシマ
エミさん何?これ
私
ちょっと!大事に持ってあげてください!
コネシマ
コネシマ
大事に持ったら逃げるでこいつ
私
いや…でも…首吊りはないです…
コネシマ
コネシマ
あぁすまん
カハッ
にいさはっ、みどいは…どこだっ
あぁきっとこの子には兄弟が居たのだろう
でもあそこにはそれらしき子は居なかった
私
私が君を拾ったとき、周りに人はいませんでした
嘘だ…
だって…2人ともっ…
うわあああああああああああああああああ































らっだぁside
2人を治療したコンちゃんがみどりくんに話しを聞いといてくれた
コンちゃんの報告だと2は兄弟らしい
黒髪の方はともというそうだ
ともさんがみどりくんに襲いかかっていたのはあの施設の実験によるものだそう
コンタミ
コンタミ
あともう一つ伝言
コンタミ
コンタミ
赤髪の人がいても攻撃しないでって
理由を聞く前に寝てしまったらしいが
おそらくともさんの元の髪色が赤なのだろう
ヒュッ
医務室に向かっていると風が吹いた
それと同時に赤髪が横切る
俺
⁉︎
気づいたらマフラーに紙が刺さっていた
[みどりをよろしくおねがいします]
震えた字でそう書かれていた
きっと完治していないから手が麻痺しているのだろう
俺
泣くぐらいなら謝っとけよ…
紙には涙と思われるシミがある
みどりくんは一度兄に襲われようと気にしないだろうに
俺
入るよ〜
ミドリ・ソリク(緑色)
ミドリ・ソリク(緑色)
ラダ…サ…トモニィ…ガ…イナ…
俺
お兄さんは…君を襲った自分が許せなかったみたい
ミドリ・ソリク(緑色)
ミドリ・ソリク(緑色)
ボク…ソンナ…
ミドリ・ソリク(緑色)
ミドリ・ソリク(緑色)
アアアアアアアアアアアアアアアアア
































クミside
夜、6人でご飯を食べていたらドアの方から音がした
私とwatoさんで見に行くと赤髪の人が倒れていた
普段、こんな山奥に来る人間などろくな奴がいないので家にあげることはない
だが今回はwatoさんと話して入れることにした
なぜなら私達がここに来た時からある写真の人物と全く同じだったから。
同じ写真に映る2人の姿は無かった










朝起きたら彼は居なかった
私も農作業があるので朝は早い方なのだが
そんなことを考えていたらキッチンの方から音がする
試しに覗いてみた
トモ・ソリク(赤髪のとも)
トモ・ソリク(赤髪のとも)
あ…おはようございます
キッチン借りてます
…というより、僕の家なんですけど…
はは…と乾いた笑いをこぼす
どうやら予想通りのようだ
あ、名前はともって言います
と続いて聞こえた
私
クミ
トモ・ソリク(赤髪のとも)
トモ・ソリク(赤髪のとも)
クミさんですね。
まだ時間がかかるので好きなことしててください
私
…あの双子は
トモ・ソリク(赤髪のとも)
トモ・ソリク(赤髪のとも)
ピタッ
私
栗色緑目の2人は
気持ちを考えろ
そう言われるかもしれないが
あんなに悲しい顔をしていたら誰だって話しぐらい聞いてやりたくなるだろう
トモ・ソリク(赤髪のとも)
トモ・ソリク(赤髪のとも)
あの2人はっ…俺のせいで…
トモ・ソリク(赤髪のとも)
トモ・ソリク(赤髪のとも)
ああああああああああああああああああああああ
でも…聞き方というのがあったかもしれない

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